「be able to」は「〜できる」といった可能を意味する英語ですが、それ以外に「can」も同じ使い方をします。「be able to」と「can」はどちらも「〜できる」と解釈できますが、場合によってはどちらかしか使えないケースもあります。
また、be動詞とセットになっている「be able to」では否定文など文法上のミスも起こりやすいので、基本的な英文の作り方もあわせて解説いたします!
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「be able to」は「can」と比べると、「学校で習った覚え、あったかな…」と中学英語などでの認知度はさほど高くありませんが、「〜する能力がある」といった意味で、「can」と同じような使い方をします。
「can」との細かな違いについては以下で説明しますが、「〜できる」のほか「〜してもよい」など許可や依頼・推測など様々な意味を持つ「can」と比べて、「be able to」は「〜する能力がある・〜する条件を満たしている」など、必要なことが揃っているイメージがあります。
I’m able to drive a tractor. (私はトラクターを運転できます)
She is able to breed squirrels.(彼女はリスの飼育ができます)
そのため、可能や推測など様々な解釈ができる「can」とは違って、「be able to」は「〜できる」有能なことに関する表現に限られていますので、わりと分かりやすいフレーズですね。
文法に関する疑問や質問でよく、「be able to の to はどういった意味ですか?」という気になるポイントもありますね。
少々難しい話になりますが、「be able to」の「to」はいわゆる「to不定詞」の役割があり、ざっくり説明すると不定(定まっていない)品詞ということで文脈によって様々な品詞になるといった感じです。
主な意味についてはto不定詞の意味・使い方まとめでも取り上げていますが、今回の「be able to」では「できる」という意味がある形容詞の「able」を修飾するため、副詞的用法のto不定詞だと見なされますね。
何ができるかを修飾している役割でのto不定詞ですが、とりあえず参考までに覚えておくだけでOKで、「be able to」のフレーズをセットで使うことを認識していれば問題ないでしょう。
通常の文型(肯定文)では「主語 + be動詞 + able to + 動詞の原形」との語順で、主語によって現在形では「am/is/are」のどれかを使い分ける感じですね。
I’m able to swim. (私は泳げます)
We are able to solve this problem. (私たちはその問題を解決できます)
be動詞の変化や基礎については解説ページをご参考いただければと思いますが、否定文にしたい場合にはbe動詞の後ろに「not」がつく形になるため、「主語 + be動詞 + not able to + 動詞の原形」の語順です。
I’m not able to swim. (私は泳げません)
We aren’t able to solve this problem. (私たちはその問題を解決できません)
間違えて「able not to」や「don’t able to」など別の一般動詞のルールで否定形を作るミスもありますので、be動詞の後ろに「not」をつける基本をおさえておきましょう。
疑問形では「Are you fine?」とbe動詞での疑問文と同じルールで、「be動詞 + 主語 + able to + 動詞の原形」の語順で質問できます。
Are you able to drink vodka? (ウォッカを飲めますか?)
Is he able to negotiate with his boss? (彼は上司と交渉できますか?)
英語の疑問文については質問のフレーズ・解説ページでもご紹介していますが、逆に「be able to」で質問された場合には「Yes, 主語 + be動詞」または「No, 主語 + be動詞 + not」で返答します。
上の例文だと、あなたがウォッカを飲めるようであれば「Yes, I am」と答えて、仮に彼が弱気で上司と交渉できないのであれば「No, he’s not」との回答になりますね。
また、「Why aren’t you able to eat carrots?(どうしてニンジンを食べられないの?)」といった否定疑問文での質問や、「why」などの疑問詞を使ったパターンも多いので関連記事もご参考くださいませ。
また、現在可能なことだけでなく過去においての能力やできたことについて表現したい場合、be動詞を過去形にする必要があります。
I was able to speak French. (私はフランス語を話せました)
We were able to make memories on a trip to Europe a year ago.(私たちは一年前のヨーロッパ旅行で思い出を作ることができました)
「be able to」は過去で実際に体験したこと・できたことに対しての表現で、「〜できて良かった・楽しかった!」というポジティブなニュアンスもありますね。単純に可能だったことへの言及だけでなく、個人的な感情も込められるので上手く使うと表現豊かになるでしょう。
それと、「can」の過去形で「could」もありますが、こちらは「〜できた」という過去表現というより、「過去に〜という能力があったけど、今はない」という解釈になり、実際経験はしていないことでも「could」が使えますね。
I could draw a picture well.(私は絵を上手に描けました)
それぞれに違いについては上記の通りですが、「can」について詳しくは助動詞canの使い方・意味まとめでもご紹介していますので、あわせてお読みくださいませ。
また、「be able to」では「将来的に〜ができるようになる」と未来のことに対する可能表現もあり、未来形で使う「will」と組み合わて「will be able to」で表現します。
I will be able to travel abroad this year.(今年中には海外旅行へ行けるようになるでしょう)
I won’t be able to change jobs next month. (来月での転職はできないでしょう)
否定形の場合には「will not(won’t)」で言うこともできて、今はその能力はないけど将来的にできるorできないについて未来形で伝えられますね。
「be able to」の英文例や使い方についてご紹介しましたが、意味を説明する上で「can」との対比も多いですね。
それだけ、二つの英語が似ているということですが、場合によっては「be able to」か「can」のどちらかしか使えなかったり、またはどちらを使ってもOKな時もあります。
be able toのパターン | 使える状況・条件 |
どちらも使える場合 | ・現在形で「〜できる」と言う場合 ※基本的にはcanの利用頻度が多い |
be able toだけ使える場合 | ・助動詞とのセットで使う ・不定詞「to」の後ろで使う ・完了形、未来形で使う ・過去において一回だけ「〜できた」 |
canだけ使える場合 | ・受動態で使う ・対象の主語が「モノ」である |
それぞれで活用できるケースについて個別でご紹介しますが、ざっくり違いを言うと以下の通りです。
イメージとしては、「be able to」の方が様々な言い方ができる感じですが、現在形での可能表現は「can」が一般的なほか、ほかにも文法上限定的なポイントがあるので、どちらも知っておくといいでしょう。
まずは「be able to」と「can」でどちらを使っても問題ない状況ですが、現在形で「〜できる」ことを言う場合には以下の通り、どちらでも問題ないですね。
I’m able to write a program.(プログラムが書けます)
You can manage this team.(あなたはこのチームのマネジメントができます)
ただ、「〜できる」と口語(日常的な英会話)で使う場合では「can」が自然なので、わざわざ「be able to」を使わなくてもいいでしょう。
一方で、「be able to」しか使えないケースでは、文法的な条件でいくつかありますので以下でまとめました。
詳細は主要な助動詞5種類の使い方・意味の解説ページで取り上げていますが、「can」などの助動詞は他の助動詞と連続で使えない文法上のルールがあります。
したがって、未来のことで「I will can~」とか義務を伝える場合で「You must can~」など、「can」との組み合わせがNGなので、代わりに「be able to~」の表現が使われますね。
I will be able to see my brother next week. (来週、弟と会うことができるでしょう)
You must be able to understand it. (あなたはそれを理解できるようになるはずです)
助動詞の後ろに来る動詞は原形になるため、「be able to」の形になることも覚えておきましょう。
また、英語では「want to」や「need to」などのto不定詞でも「I want to can」の表現ができないため、こちらも「be able to」が必須となります。
I want to be able to cook stew. (シチューを作れるようになりたいです)
You need to be able to explain it. (あなたはそれを説明できるようにしておう必要があります)
to不定詞では上例文のように「〜すること」の名詞的用法のほか、複数のパターンがありますので、to不定詞の基本ルール・応用のページでもご紹介しました。
また、現在完了形との組み合わせで過去から今までずっと「〜できている/〜できていない」ことを言えますが、現在完了形の「have」も助動詞であるため、「can」と繋げられないため「主語 + have(had)+ been able to」の形になります。
I haven’t been able to eat since yesterday. (昨日から食べることができません)
それと、継続的ではなく一回限り可能だった状態・動作についても「be able to」の表現が自然ですね。
I was able to get on the train at the scheduled time.(予定通りの時間に電車に乗ることができました)
We were able to make a profit.(私たちは利益を上げることができました)
時間通り電車に乗れたのは昨日だけだったり、利益を上げられたのは昔の話で今は赤字…と限定的な可能表現で「be able to」が使えます。
逆に、「can」で表現した方が適切なケースも参考までにご紹介します。こちらも文法上の問題があるほか、主語の種類によって使い分ける必要がありますね。
「〜できた」との表現では「〜されることができる」と受け身(受動態)の言い方もできますが、その場合は「主語 + can be + 過去分詞」の語順になります。
The painting cannot be sold.(その絵画は売ることができません)
This car can be made in japan.(この車で日本で生産できます)
それと、上記の受動態では人よりモノが主語で使うことが多いですが、それと関連してモノが主語になった場合も「be able to」が使える「can」で言いますね。
This elevator can accommodate up to ten people. (このエレベーターには10人まで乗れます)
いわゆる無生物主語との言い方になりますが、様々な種類がある名詞の中で人や動物ではない場合には「can」を使った方が自然です。
今回は「be able to」の意味や「can」の違いを中心に解説しましたが、どちらかだけ使えれば良い訳でなく、それぞれの言葉に適した状況で使い分けることが大事で、ネイティブが使う英語を理解する上では様々な表現を知っておくといいでしょう。
こちらのページ以外にも、canを使った表現・意味について一通り解説しているコンテンツや、以下の関連記事も役に立ちますのであわせてお読みくださいませ!
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