英語での表現では「時制」を考慮することが大事で、いつ起きたことなのか・いつから起きていることか(または今も続いている・完了しているか)など、動作の状況や時間によって言い方が変わります。
過去完了形や未来進行形など、慣れない時制もあり難しく感じる方もいるかもしれませんが、英語の時制は決まったルールやパターンがあり、時間軸や時制の基本(現在or過去or未来)を見極めて使い分けるようになれば、英語の資格試験で対策になるほか英会話でも幅広い表現ができるようになるでしょう。
また、時制の違いや意味についてより分かりやすくするため、イラスト図や例文を使って解説いたしますのでぜひご参考くださいませ。
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英語に時制がある理由としては、以下のようなポイントがあります。
ざっくり言うと、いつの話についてどのような動作状況なのか、変化する語形で示す感じです。過去の話で完了している動作であれば過去完了形で、現在の話で続いている動作であれば現在進行形といった具合ですね。
英語を学ぶ上で、時制は基本的な知識として知っておくといいでしょう。ほかにも、基礎から英語学習をされたい場合には、英文法のまとめページや英語構文の学習方法もご参考ください。
まずは時制の基本である、現在時制・過去時制・未来時制の3種類について、それぞれのイメージや意図を確認しておきましょう。
現在時制は今、確認できる動作だけでなく未来でも過去でもない「一般的な事実・習慣になっていること」も該当します。
I leave home.(私は家を出ます|現在起きていること)
We have a meeting every morning.(私たちは毎朝ミーティングをします|習慣になっていること)
February 14th is Valentine’s Day.(2月14日はバレンタインデーです|一般的に周知されていること)
現在の状態であることや、動作や状態に対してどのポイントで確認しても同じ事実であると言えますね。現在時制では現在形の使い方・イメージについて確認するほか、基本的な英語の表現方法・現在形に関するする三人称単数の記事も参考になります。
過去時制は名称通り、過去・昔において行われた動作、過去で習慣になっていたことを表現します。過去なので現在とは繋がりがなく、時間軸的に断絶されたイメージですね。
I was a police officer.(私は警察官でした|過去の話で、今は警察官ではない)
She played soccer at this stadium.(彼女はこのスタジアムでサッカーをしていた|過去にしていた習慣的なこと)
仮に私が今も警察官だったり、彼女は今でも同じスタジアムでサッカーを続けている場合には現在形になりますが、現在と繋がりのない内容であれば過去時制・過去形の表現になります。過去形になると動詞が変化して、詳しくは以下の関連記事で解説しております。
▷一般動詞の過去形について規則動詞・不規則動詞の違いをチェック
また、未来時制についてはわりとシンプルで、未来で起こり得ることや「〜するだろう」といった意志表現を意味します。明日の予定や希望などについて、「will」や「be going to」で表現することが可能です。
I’m going to email you tomorrow.(明日、あなたにメールをするつもりです)
I will close the door.(私がドアを閉めますね)
未来形については、前もって予定していた計画やその場で決めた未来表現などありますが、ニュアンスによって「will」と「be going to」を使い分ける必要がありますので、未来形・未来時制の表現方法まとめでチェックしておきましょう。
時制の基本では過去・現在・未来の3種類ありますが、さらに4種類の時間軸があります。
完了形と完了進行形について実際のところ明確な線引きはありませんが、過去の地点から継続していた動作が終わったこと(完了形)を強調するのか、または過去から続いているプロセス(完了進行形)を強調したいかによって、英語の時間軸表現が変わりますね。
英語の時間軸 | 考え方 |
一般形 | 基本的な時制で一般的な動作・状態を示す |
進行形 | 継続的な動作・状態で、なお続いている (その時点でもやっていること) |
完了形 | とある過去の時点から、動作・状態が完了している (関連のある過去の出来事・完了している結果を表現) |
完了進行形 | とある過去の時点から、動作や状態が完了・または続いている (過去から続いているプロセス・最近終わったことを表現) |
そして、時制の基本(過去・現在・未来)の3種類それぞれ、4パターンの時間軸がセットになるので、以下表の通り時制は合計で12種類ありますね。また、動詞の「do」を基準にした語形の変化もあわせてまとめました。
※未来形の場合、「be going to do」とも表現できます。
時制のパターン | 過去 | 現在 | 未来 |
一般形 | 過去形 (did) |
現在形 (do) |
未来形 (will do) |
進行形 | 過去進行形 (was doing) |
現在進行形 (be doing) |
未来進行形 (will be doing) |
完了形 | 過去完了形 (had done) |
現在完了形 (have done) |
未来完了形 (will have done) |
完了進行形 | 過去完了進行形 (had been doing) |
現在完了進行形 (have been doing) |
未来完了進行形 (will have been doing) |
一般形(基本的な形)と進行形はシンプルですが、完了形と完了進行形の違いが分かりづらいと思いますので、例文など詳しくは以下にて個別の時制解説で取り上げています。
時制の種類数は12個と多く聞こえますが、現在・過去・未来のイメージに加えて一般形・進行形・完了形・完了進行形の4パターンを組み合わせたパターン化で、時間軸の使い分けができればしっかりと理解できるでしょう。
まずは分かりやすい一般形の時間軸で時制を見ておきましょう。一般形では動作が進行も完了もしていないので、話の内容が過去・現在・未来のどれかをハッキリしておけば簡単ですね。
一般現在形(単純現在)については、時制の基本でも確認した通り今起きていることに限らず、一般的な事実・普遍的な状態でも言えますね。
I work in Otemachi.(私は大手町で働いています|習慣になっている事実)
He is an honest doctor.(彼は誠実な医者です|常に誠実である事実)
動詞も原形を使うルールがありますが、現在形の三人称単数では「He works~」など動詞の変化がありますね。
一般的な過去形では、習慣になっていた動作も表現できますが、基本的には継続や完了などの要素はなく現在から断絶された一つの過去地点を表します。「私は三年前、高校生だった」とか、「江戸時代の日本には侍がいた」など、過去の事実や動作を言いますね。
I was in the hospital.(私は入院していました)
There was a mandarin orange on this can.(その缶の上にみかんがありました)
過去の事実について、「〜があった」と存在を伝えるThere is構文も使えるほか、過去形についての関連ページも参考になります。
また、一般未来形は将来的に起こるであろう可能性や、元から計画していた予定・これからしようと思っている意志表現などがイメージされます。以下の通り、「will」と「be going to」の2パターンありますね。
I’m going to travel to Hokkaido.(北海道へ旅行する予定です|前々から考えていた計画)
I will change jobs next year.(来年、転職するつもりです|強い意志)
英語の進行形では継続している最中であることが特徴で、動作や状態において二次元的な表現(時間的な長さがある)と言えます。
一般形は現在・過去・未来における一点(一次元)的な情報であるのに対して、進行形だとリアルタイムで(または過去・未来において)何かが起きている最中が分かりますね。
現在進行形では以下のような特徴があり、日々の習慣を示す現在形と混同してしまうケースも多いので違いをしっかり確認しておきましょう。詳しくは、現在形と現在進行形の違い・比較ページでも取り上げています。
動作や状態が止まっておらず進んでいる状況から、未完了であることが言えたり、「これから〜だろう」と近めの未来表現も現在進行形でカバーできますね。
I’m talking to her.(彼女と話をしています|現在行われている動作)
She is having lunch.(彼女は昼食を食べるようだ|近い未来を表現)
一方では過去進行形では、過去のとある一場面において進んでいた動作・状態を示します。
I was sleeping when my boss sent me an important email.(上司から大事なメールが送られた時、私は寝ていました)
→「上司がメールで送った」過去の一点で、継続していた動作(寝ていたし、メールが来た後も寝続けていた)
I was traveling to Rome.(私はローマ旅行をしていた)
→過去進行形にすることで、過去の時点でなお旅行を継続しているイメージになる
過去形との違いについては、動作が継続しているかどうかとのポイントがあり、始まりと終わりのある動作の途中だったという解釈ができますね。詳しくは過去進行形と過去形の違い・イメージ解説もお読みくださいませ。
未来進行形では、「〜だろう/〜の予定だ」などと訳せる未来形から進行形の補足をして、「〜しているだろう」と継続的な予定・意志を表現しますね。
I will be watching movies on Netflix all night.(一晩中、ネットフリックスで映画を見続けるでしょう)
If I get accepted to Tokyo university, I will be living in Tokyo.(もし東大に合格したら、東京へ住むでしょう)
下の例文では、「I will live in Tokyo」でも違和感のない英語ですが「大学生になったら東京へずっと居るんだ!」と継続的に東京へ在住するニュアンスを出したい場合には、未来進行形の表現になりますね。
英語での完了形でも、前から続いていた動作・状態について表現できますが、「動作が終わっていなく継続中」である進行形とは違い、完了形は「〜して終わった/〜をしてしまった」と、物事の完了や結果について強調されます。
現在時制の完了形である場合には、以下のようなニュアンスがありますね。詳細は現在完了のパターン・作り方でもご紹介していますが、「〜し終えた」という終わりの結果から関連して「〜したことがある」という経験を目的に表現するケースもありますね。
I have finished watching the musical with her.(彼女とミュージカルを観終わりました)
→観終わったという結果を示す完了形
I have picked up a stray cat.(私は野良猫を拾ったことがある)
→過去の経験を示す完了形
結果や完了のイメージとしては、「ちょうど・ついさっき〜〜しておいたよ!」と以前からしていたことが今(またはつい先ほど)終わったときに現在完了形の時制が相応しいですね。
過去完了形では過去の一点において「〜し終えた/〜していた」との表現ができるほか、過去の時点では「〜という経験があった」というニュアンスでも言えますね。
I had cooked when my parents came home.(両親が家に戻ってきた時、料理し終えていました)
I hadn’t talked to him yet when I graduated from high school.(私が高校を卒業した時、まだ彼とは話したことがありませんでした)
「〜の時」と、どの時間・過去だったかを言うために接続詞の「when」を活用する機会が多いですね。関連記事としてwhenとifの使い分けとネイティブ感覚の意味で、詳しく解説しております。
また、過去完了形や次で説明します過去完了進行形では、「〜した時」である過去の一点から、さらに前の過去から進行していた動作について触れていますが、文法上では「過去の過去=大過去」との言い方もしますね。
▷参考:仮定法過去完了の使い方を解説!
未来完了形については「数年先では〜し終わっているだろう」など、未来の時点で完了・または経験していることを言えます。
I will have repaid a student loan by this year.(今年までには奨学金の返済を終えているでしょう)
Our house will have been remodeled by next month.(私たちの家は来月までにリフォームが終わるでしょう)
単純に〜しているだけでなく、未来完了形で「長く続いていた奨学金の返済が終わる」とか「続いていたリフォームが完了する」など、ずっと継続していたことが終わるニュアンスで伝えられますね。
現在完了進行形の特徴では、動作や状況が始まった過去(前の地点)から継続的なつながりがあります。「大学を卒業してからずっと英語の勉強をし続けている」など、今もなお続いている最中というニュアンスで伝えられますね。
現在時制を基準にした完了進行形では、過去から続いていた現時点での結果を伝える役割や、継続していた動作・状態の最終段階を示します。
I have been taking care of my dog for five years.(私は犬の世話を5年続けています)
→今後も続けて行くけど、5年も犬の世話をしていた現状の結果を表現
I have been cleaning my room.(自分の部屋の掃除をし続けています)
→掃除を継続しているけど、そろそろ終わる段階を表現
これまでの成果や結果について伝えたいけど今後も継続する動作や、進行中の状態でありながら完了することも伝える場合、この現在完了進行形を活用できます。
また、過去完了進行形でも話の状況が過去に置き換わっただけで、与えるニュアンスは現在完了進行形と同じ傾向です。
I had been cleaning for ten minutes when my brother came my room.(弟が部屋に来た時、部屋の掃除を10分続けていました)
→弟が部屋に来たという過去の時点で、継続していた状態や結果を伝えている
弟が部屋に来て、少しだけ部屋の掃除をしていたのか、それとも弟が帰るまでずっと継続していたのか(具体的な完了のポイント)は上記の例文からは読み取れませんが、過去のある一点における継続と結果について分かりますね。
未来時制の完了進行形でも考え方は同じで、「数年先でも〜を続けているだろうけど、まだ終わっていない」との意味になります。
I will have been studying for three hours when we have dinner.(夕食を食べる頃には、3時間勉強をし続けているだろう)
→夕飯の時間である未来の地点での継続について表現
この例文での「私」は、一旦勉強は止めるかもしれないけどまだまだ勉強をし続ける意志がある場合、継続的な動作になるため、完了進行形での時制にしております。
未来完了進行形についてはあまり使う場面がないので、参考までに確認しておく感じで問題ないでしょう。ただ、これまで説明した一般形と進行形・完了形・完了進行形について、それぞれの違いや使い分けは一度整理しておくといいですね。
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