英語の置き換え(言い換え)が英会話のコツ|難しい暗記なしで伝わる

英語の置き換えメソッドを使えば単語の暗記なしで言いたい事が伝わる

英語の置き換え(言い換え)という方法をご存じでしょうか?

英語で表現するとき、とっさに英単語を思い出せない、と苦労した経験はございませんか。きっと英単語の学習不足が原因だと感じる方もいらっしゃるかと思います。

しかし「あるコツ」を知っていれば、英単語の暗記なしで、伝えたい事を表現できます。それが英語の置き換え(言い換え)です。知らない英単語を知っている単語に交換するだけの、英会話で使えるテクニックです。

置き換える=Replace
Replaceには「置き換える」の他に「交換する」の意味もあります。

この記事では英語の置き換えテクニックを使う考え方から、実践で使う練習方法まで、具体的に解説していきます。英単語の暗記にかかる労力を大きく減らせるはずです。ぜひ最後までご覧ください。

1.単語暗記の負担を減らす置き換えテクニックとは

1-1.英語の置き換えテクニックとは

英語を置き換えるテクニックは英会話で役立つ方法です。伝えたい言葉に呼応する英単語を知らなくても、英語で表現ができます。英語を第二言語として使うバイリンガルの方が日頃から使うテクニックでもあります。

例えば「送別会」と英語で表現したいが、「送別会」という英単語が思い浮かばないとします。「送別会→さよなら会」という簡単な日本語に置き換えます。そして「Good-Bye Party」と知っている英単語で表現します。この一連の流れを「置き換えテクニック」とよびます。

英語を置き換えるメソッドとは

「送別会」に呼応する単語を知らないからと、表現することを断念するのではなく、自分の知っている英単語で工夫して表現します。置き換えテクニックは英語の日常会話で強力なツールとなるでしょう。

1-2.英単語の学習負担を減らすことが置き換えテクニックの魅力

英会話が話せない理由は、英単語を知らないからだ。このように考える方は少なくありません。しかし英語で話すことを得意とする人は普段から置き換えテクニックを使っています。

英語の置き換えテクニックに必要なスキル!①

難しい単語を暗記することなく、今ある知識を最大限活かす工夫がカギとなります。瞬時に置き換えテクニックを会話で使えると、英会話が驚くほど上達するはずです。

この置き換えテクニックには、日本語の類義語を発見するアイディア力が不可欠です。瞬発的にアイディアを出す10のコツがあります。次の章でその方法について詳しく解説していきます。

2.シンプルな置き換え表現が瞬時にひらめく10のポイント

「なんだっけ!あの言葉!?」と伝えたい言葉が見つからない。こんな経験はありませんか?

例えば、「送別会」を思い出せなくて、「さよなら会」と言い換える。この言い換えが置き換えテクニックの基本です。日頃から意味が似ている言葉を考える習慣があると、会話で置き換えテクニックを使いこなせます。

「送別会」を思い出せなくて、「さよなら会」と言い換える

置き換えテクニックのやり方を以下の通りに詳しく解説していきます。

  1. 置き換えの基本的な考え方
  2. 似ている表現を瞬時に探す10のポイント
  3. 置き換えテクニックのデメリット

置き換えは便利なテクニックですが、デメリットもあります。デメリットを理解した上で、時と場合に応じて使用してください。では詳しく解説していきます。

2-1.置き換えの基本はシンプルな表現を探すことが重要

置き換えテクニックの基本は簡単な日本語に置き換えることから始めます。

例えば「整理整頓」を英語で表現したいが、英単語が思い浮かばないとします。「整理整頓」の簡単な日本語表現を探すことが最初のステップです。

簡単な日本語に置き換えてから英語にする①

「整理整頓」を「掃除ができない」と置き換えると、中学レベルの知識で表現できるようになります。

その他の置き換え例

  • 送別会⇨さよなら会
  • 海の幸を堪能する⇨シーフードを楽しむ
  • 家でゴロゴロする⇨家でリラックスする

置き換えテクニックの基本は違う表現に言い換えることです。英単語を知らないから諦めるのではなく、知っている単語で表現することが大切な心構えです。

2-2.シンプルな表現を探すために押さえておきたい10項目

①難しい部分を捨てて、核となる部分だけ伝える

日頃から使う日本語にはたくさん難しい表現が含まれています。英語にするときは、難解な表現を捨てて、核となる部分だけを伝えることも大切です。

難しい部分を捨てて、核となる部分だけ伝える

難しい「のぞく」を伝えず、「見る」だけに注目して伝えます。細かなニュアンスは伝わりませんが、おおよその意味は表現できます。

②状況を具体的に想像して描写する

単語を直訳しようとせず、状況を具体的に思い浮かべて描写するのも効果的です。

状況を具体的に想像して描写する1

「洗濯する」ことの状況を思い浮かべた場合、「洋服を洗う」と描写できます。

③具体例を使って伝える

抽象的に言えないことも、like(前置詞:〜のような)を使って具体例を並べることも有効です。

「哺乳類」とピンポイントで表現できなくても、具体例が「哺乳類」という言葉を連想させます。

④説明する

具体的に言えないことも「カテゴリー」+「補足説明」で伝えられます。クイズのように相手から単語を誘導するのもありです。

説明する

「イカ」を大きなカテゴリである魚と伝え、補足的に「色」「質」「特徴」を追加しました。ヒントを伝えることで、伝えたい単語を連想してもらいやすくなります。

⑤2つに分けて伝える

無理に一言で言おうとせず、andなどを使って2つに分けることも効果的です。

2つに分けて伝える

「外食」を「出かける」と「食べる」のパーツに分けて、英語で表現しました。

⑥否定語のNOTを使う

否定語も置き換えをするときに役立ちます。「彼は弱い男だ」と英語にするときに、「弱い」という英単語が思い浮かばないとしましょう。「弱い」の反対の言葉を探します。

否定語のNOTを使う①

反対語の「強い」をNotで否定することで、「弱い」という表現に置き換えることができます。

⑦結果(次に起こること)を伝える

伝えたい内容の結果起こることや次に起こることに視点をずらして表現することも可能です。

結果(次に起こること)を伝える

「肩こり」があることで、腕が上がらないと表現します。間接的に伝えたい内容を表現できます。

⑧数字を使う

数字を使うことも大切な置き換え表現です。「残業続きで忙しい」の「残業」という単語が思い浮かばないケースで考えます。

数字を使う①

少し長い文章になりましたが、残業という単語を数字で表現しました。「9時から21時まで働いた」とすることで、残業しているニュアンスを表現しています。

⑨5W1Hを使って表現する

関係代名詞Whatを使った表現も有効です。

5W1Hを使って表現する

モノならwhat、場所ならwhereのように、5W1Hを使って表現します。

⑩主語を変える(受動態から能動態へ)

日本語では受動態の形が頻繁に使われます。受動態で考えると英語にしづらいが、主語を変えて能動態にすると簡単に英語に変換できます。

主語を変える(受動態から能動態へ)

元の文を受動態から能動態に置き換えます。主語にあたるものがわかりづらい場合、You / They / Weを使うと良いでしょう。

2-3.デメリットはニュアンスが的確に伝わらない曖昧さ

デメリットはニュアンスが的確に伝わらない

○置き換えテクニックのデメリットは表現の曖昧さ

置き換えテクニックを使うと英単語を知らなくても、伝えたい内容を英語に変換できます。便利なテクニックですが、周りくどい表現になってしまうデメリットもあります。

「整理整頓ができない」を「掃除ができない」に置き換えたように、伝えたいニュアンスは表現できます。しかし「整理整頓」をピンポイントで伝えるとき、ニュアンスがボヤけてしまいます。正確な言葉で伝える場合は、それに呼応する英単語を覚える必要があります。

○中学で習う英単語の暗記は避けられない

置き換えテクニックの魅力は英単語の暗記が減ることです。しかし難しい表現を簡単な表現に交換する方法なので、中学レベルの英単語は最低限必要となります。暗記が全くゼロになる訳ではありませんので注意が必要です。

○ピンポイントで伝えられない時は素直にネイティブに聞く

置き換えテクニックのデメリットを活かして、単語力を強化する方法がございます。曖昧な表現で説明したあとに、「これって英語で何て表現するの?」とネイティブスピーカーに聞いてしまうことです。

きっと正確な表現を教えてくれるはずです。また会話の中で覚えた英単語は忘れにくい傾向があります。置き換えテクニックを駆使することで、単語力を強化する手助けになるでしょう。

3.日常会話で置き換えを瞬発的に使う効果的な練習方法

置き換えにはデメリットもありますが、やはり日常会話でとっさに使えると便利なテクニックです。置き換えテクニックをマスターするためにも、シンプルな表現に言い換える習慣をつけることが大切です。

置き換えを強化する3つの練習方法

  1. 類義語を日頃から探す
  2. 中学英語を復習する
  3. 私は誰だゲームで練習する

3-1.英単語の類義語を日頃から探しておく

置き換え表現の基礎は似ている英単語を探すことです。「おいしい」という単語だけでも、複数の表現を思い浮かべることができます。

似ている英単語に置き換える(英語の類義語辞典を使うと便利)①

「おいしい」を表す英単語はdeliciousとyummyです。しかしgoodやniceでも、文脈の流れが正しければ「おいしい」という表現に置き換えることができます。

検索で「delicious synonym」と調べる①

さらに英語の類義語辞典を使うと似た言葉をストックして置くことができます。検索で知りたい英単語の横に「synonym」と入力しましょう、似ている英単語を調べられます。やみくもに英単語暗記をするより、似た英単語を覚えている方が便利です。

3-2.中学英語の知識を復習する(動詞のストックを増やす)

置き換えメソッドを使いこなすには、中学で習った知識を深めていくと効果的です。特に「動詞」のバリエーションが増えると置き換えがスムーズにできるようになります。

置き換えメソッドの精度をあげるために復習しておきたい知識

中学英文法を復習することで、置き換え表現の精度があがります。また中学2年で習う不規則動詞やネイティブがよく使う基本動詞も置き換えをするときに役に立ちます。

3-3.私は誰でしょうクイズを使った練習で瞬発力を強化

○私は誰でしょうクイズで瞬発力を身に着ける

置き換えの瞬発力を養うためには、私は誰でしょうクイズを使って練習することをおススメします。簡単な連想ゲームで、2人でお題を出して当てるゲームです。

私は誰だゲームの見本

「郵便ポスト」というお題に対して、郵便ポストという単語を使わずに英語で説明します。説明力が身に付き、置き換え表現も上達します。慣れるまでは日本語で置き換え表現の練習しても有効です。

参考:【私はだれでしょうクイズ 30問】大人&高齢者でも楽しめる問題集

○外国人とのオンラインレッスンで置き換え力を試すのも効果的

自分で考えた置き換え表現が外国人に通じるか、実際にチャレンジしてみてください。意外と通じるものです。外国人とのオンラインレッスンで経験値をあげ、英語表現をたくさんストックすることができます。置き換え表現を極めるためにもおススメです。

英語の置き換えメソッドはAloha Englishの体験レッスンでも指導しております。ご興味がある方はぜひ「無料体験レッスンお申し込みフォーム」よりお問い合わせください。初心者の方でも「英語が話せた」と実感できるノウハウを丁寧に指導いたします。

4.まとめ

置き換えテクニックは英単語の学習負担を軽減してくれる英会話のコツです。英単語を全て暗記しようとすると、とても長い時間学習する必要があります。しかしこの置き換えテクニックは今持っている知識をフル活用して、伝えたいことを表現できます。

この記事では置き換えの具体的なやり方や置き換えをマスターするための練習方法をご紹介しました。置き換えテクニックは難しい表現をシンプルな表現に交換することが基本でしたね。

難しい日本語→簡単な日本語→英単語

この順番で置き換えることで、シンプルな英語だけで様々な表現ができます。英単語の暗記から解放され、もっと気楽に英語コミュニケーションを楽しめるはずです。

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【松本兼頌(Matsumoto Kensho)】

英会話コーチング歴は10年以上。これまでに300人以上の英会話学習者をサポートし、スピーキング力の向上や転職成功といった多くの成果を実現してきました。特に、初心者が陥りやすい失敗や学習のつまずきポイントを熟知。その経験をもとに、「どうすれば英語が話せるようになるか」を具体的かつ実践的に解説しています。日常英会話からビジネス英語まで幅広く対応し、スピーキング・発音・リスニングに重点を置いて監修しています。

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