目標設定をすると英会話は上達するのか?
結論から言うと、上達します。
なぜなら目標設定をすることで、ゴールまでの道順を正確に把握できます。目標設定はあなたに「どれくらいの期間(How long)」「何の課題に(What)」「どうやって(How)」アプローチすべきかを教えてくれるのです。
もし目標がまだ未設定だとしたら。例えるなら、作る料理を決めず調理を始めている、ようなものです。キャベツを無計画に切り続けても、いつまでたっても料理は完成しません。
目指す目標がないと、漠然とした学習しかできず、結果として上達を感じれないのです。
この記事には目標を設定する手順が書いてあります。手順通り読み進めて頂ければ、目標設定が完了します。目標が明確になれば、目標達成までの学習計画のプランニングも同時にできます。
学習効果を実感できず悩んでいた方は、目標設定が上達のきっかけになるかもしれません。目標の設定方法について学びたい全ての方に、この記事が参考になれば幸いです。
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目標設定をするメリットに以下の順番でご説明します。
では詳しく解説していきます。
現在の実力と目標達成までの差がわかれば、今後の課題が見つかります。課題からあなたに合った学習方法を逆算できます。
学習のプランニング⇨実行する⇨テストする⇨改善する⇨プランニングする⇨実行する
このPDCAがあれば、目標達成するのに大きく役立ちます。常に現状を把握することもできます。上達で悩んでも、解決策をすぐに模索できるでしょう。
学習計画をプランニングすることは大切です。
目標達成には、ゴールまでの正しい道を示す地図が必要です。目標設定をすると自分の「学習方法」「学習期間」「学習量」についておおよその検討がついてきます。
目標設定の具体的な方法について、次の章にて詳しく解説していきます。
大きく分けて2つの手順で目標設定が完了します。
では目標設定のやり方について詳しく解説していきます。
もしあなたが英語を流暢に話せるとしたら。
英語を話している自分を想像してワクワクしながら、理想の将来像について考えてください。
上記の問いについて、メモ用紙やノートに自由に書き出してみよう。自分を否定せず、思ったことを書いてみましょう。
回答は一つではなく、できるだけ多く書き出してみてください。その中で気持ちが最もワクワクする回答に印をつけておきましょう。
理想的な目標を書き出してみる。
目標に対するサンプル回答
この目標は実際に私が学生時代に書き出した英会話の目標です。みなさんも真似して自分の目標を書き出してみましょう。
以下の13テンプレートから自分の目標に近いものをお選びください。
英会話に特化した目標テンプレート13選
私の場合は、4の「海外の友達と話す英会話力が欲しい」が一番自分にしっくりくる目標でした。
上記の目標テンプレート13選は、当スクールで286件の英語学習カウンセリングをおこなった結果、よく出る目標です。
どれも良い目標ばかりで、学習プラン作成も円滑に進められます。
英語レベルは国際基準に沿った英語ガイドラインCEFRを使ってレベル分けをしました。設定した目標と照らし合わせて、目指すべき姿をチェックします。
C2レベルが目指すべきレベル
C1レベルが目指すべきレベル
B2レベルが目指すべきレベル
B1レベルが目指すべきレベル
先ほど選択した目標と一致するレベルがあなたの目指すべきゴールです。
目指すべき目標を決めたら、、目標達成の条件を確認しましょう。達成条件を知ることは大切です。なぜなら達成条件から具体的な学習方法を特定できるからです。
C2レベル達成条件
聞いたり読んだりした、ほぼ全てのものを容易に理解することができる。いろいろな話し言葉や書き言葉から得た情報をまとめ、根拠も論点も一貫した方法で再構築できる。自然に、流暢かつ正確に自己表現ができる。
CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)
「読む」「書く」「話す」「聞く」を完璧にこなすことができ、その国の文化に精通している。文化や社会常識、お笑いのセンスや恋愛観もネイティブスピーカーと同じ感覚を持っている状態を指します。
C1レベル達成条件
いろいろな種類の高度な内容のかなり長い文章を理解して、含意を把握できる。言葉を探しているという印象を与えずに、流暢に、また自然に自己表現ができる。社会生活を営むため、また学問上や職業上の目的で、言葉を柔軟かつ効果的に用いることができる。複雑な話題について明確で、しっかりとした構成の詳細な文章を作ることができる。
CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)
「読む」「書く」「話す」「聞く」を完璧にこなすことができます。また英語で話すときは英語で物事を考えて、英語の順番で理解できる状態がバイリンガルです。
B2レベル達成条件
自分の専門分野の技術的な議論も含めて、抽象的な話題でも具体的な話題でも、複雑な文章の主要な内容を理解できる。母語話者とはお互いに緊張しないで普通にやり取りができるくらい流暢かつ自然である。幅広い話題について、明確で詳細な文章を作ることができる。
CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)
ビジネスで英語を使える状態です。「話す」「聞く」だけでなく、「読み」「書き」のスキルも求められます。プレゼンや会議も英語でこなせる力が必要です。
B1レベル達成条件
仕事、学校、娯楽などで普段出会うような身近な話題について、標準的な話し方であれば、主要な点を理解できる。その言葉が話されている地域にいるときに起こりそうな、たいていの事態に対処することができる。身近な話題や個人的に関心のある話題について、筋の通った簡単な文章を作ることができる。
CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)
簡単な日常会話ができます。主に「話す」「聞く」ができれば十分です。中学英語の知識さえわかれば、達成できるレベルです。初心者の方はまずB1レベルから目指すことが最初のゴールとなります。
達成条件を確認できたら、目標の設定が完了です。
目標を設定したら、お次は学習計画のプランニング方法です。こちらも記事を読み進めて頂ければ、学習プランが完成します。
学習プランでは以下のことを決定していきます。
学習プランを作成するには、目標設定が完了していて、英語テストを受講する必要があります。現在の英語力から目標達成までの道のりを計算することがポイントです。そこから計画を練っていきます。
自分の英語力を知るにはテストの受講が最適です。テスト結果をもとに英語力のステータスを正確に把握しましょう。
英語のレベルチェック方法や無料のテストなどの情報を「無料で英語レベルを診断できるサイト」にてお探しください。また英会話に特化したVERSANTというテストがございます。有料のテストですが、たった30分で英会話力をAIが正確に測定してくれます。「VERSANTの対策法」にて学習のポイントなど解説しています。
テスト結果をもとに、自分の英語レベルを判定していきます。
VERSANTテストを受講すれば、テスト結果にCERF基準のレベルが記載されます。そこから自分の英語力を知ることができます。VERSANT以外のテスト結果でもCERF基準に換算できます。
換算表に対応しているテストは以下の通りです。
「CEFR(セファー)で自分の英語力が分かる」にてより詳しく解説しています。各種テストの結果をお持ちの方は、換算表より自分の英語レベルを判定してください。
テスト結果を分析して、課題を発見します。
「分析する」と言っても難しいことではなく、テストに書かれているフィードバックを読むだけです。フィードバックにある上達のポイントが、ここで見つけるべき「課題」です。課題が発見できたら、課題をクリアする学習方法を決定します。
Versantテストを受講した場合、結果より課題点を特定できます。
4つの課題点から、学習方法を決定していきます。またVersantではなく、英検テストやTOEICを受講された方は、以下の記事を参考に、テスト結果を分析してみてください。
文章構造のスコアが低い場合
文章構造が課題と判定された場合、文法・ライティングが主な学習方法となります。中学文法を復習すること。またトピック形式のライティング学習をすると、この課題が解決されます。
流暢性のスコアが低い場合
流暢性が課題と判定された場合、スピーキングが主な学習方法となります。流暢性とは英語でスムーズに会話ができるかを示す指標です。日頃から英語で話す練習が求められます。英会話スクールやオンライン英会話などを利用して、会話練習をします。
語彙力のスコアが低い場合
語彙力が課題と判定された場合、英単語・イディオム暗記が主な学習方法となります。英語学習をする上で、最も大変な学習です。一気に学習するのではなく、長期的な学習習慣を身につけましょう。また語彙力の学習は中級者や上級者向けで、初心者はできるだけ学習を避けた方が良いでしょう。挫折の原因にもなります。
発音のスコアが低い場合
発音が課題と判定された場合、発音・リスニング暗記が主な学習方法となります。英語の発音ができないと、リスニングにも影響が出ます。発音とリスニングを同時に学習することが効果的です。学習方法は英語の「リズム」「発声方法」「リエゾン(音の連結)」を理解し、繰り返し発音します。単調な練習なので、長期的にゆっくり伸ばしていきましょう。
文章 構造 |
流暢性 | 語彙力 | 発音 | |
---|---|---|---|---|
学習 期間 |
6ヶ月 | 6ヶ月 | 12ヶ月 | 12ヶ月 |
当スクールで実際に使用している学習期間を示す表です。「流暢性」を除いては、どれも独学でできます。学習期間の目安としてお使いください。
上記の表を参考に学習期間を決定します。その上で、いつから学習を始めて、いつまでに完了するかを決めましょう。
文章 構造 |
流暢性 | 語彙力 | 発音 | |
---|---|---|---|---|
学習 |
2時間 週3回 |
30分 週3回 |
30分 週3回 |
15分 毎日 |
学習計画を立てます。毎週どのくらいの量をこなすか決めて、その通りに学習を進めます。
学習者の多くが流暢性に課題がある傾向にあります。なぜなら日本の英語に対する学習方法が、「英語を話す」にフォーカスされていなためです。日本の教育方式は「読む」「聞く」に特化されているため、「話す」ことが苦手です。そのため流暢性を強化することが、英会話の上達が近道になります。
「学習方法」「学習期間」「学習量」を決めたら、学習プランニングの完了です。
出来上がった学習プランの通りに学習スタートです。学習プランに沿って努力すれば、必ず目標を達成できます。
目標設定から学習プランニングまで完了しました。これを元に学習をスタートします。学習プランさえ手元にあれば、必ず学習を成功させることができます。
設定した目標を達成させるために、覚えていて欲しい3つのコツを最後にお伝えします。
では具体的に解説していきます。
以下の2点を含む目標は避けましょう。
叶いもしない目標ばかり追いかけても上達はしません。達成可能な目標を一歩ずつクリアしていきます。この章では本当にあった目標設定がズレた原因で学習を挫折してしまった具体的な事例とともに解説していきます。
「オーストラリアに移住したい」という目標を持った当スクールの生徒様の事例です。6ヶ月ほど学習をして、英語力も計画通り伸びていきました。
その中ば挫折して、学習をストップしてしまいました。理由は「一体何のために時間とお金を費やしているのかわからなくなった」からです。
オーストラリア移住は憧れでした。しかし実際に移住となると、仕事をやめて、現地で仕事を探すことに・・。さらには引っ越しもして、親の心配はどうすれば・・。本当にオーストラリでやっていけるのか。英語力が上がり、移住への道が見えれば見えるほど、不安になってしまったのです。
どんなに憧れていても、いざ行動に移すとなると、誰しもが不安になります。海外移住という目標はハードルが高すぎたのです。最初は「海外旅行で英語を使いたい」など現実的に可能な目標から設定することをお勧めします。
また生徒様も、海外移住という目標からトラベル英語を目標に変えるとやる気が戻り、学習を再開できました。
海外ドラマや映画を字幕なしで観たいという目標設定をした生徒様の事例です。こちらも順調に英語が伸びてきて、徐々に英語の聞き取りが上達しました。
しかし海外ドラマや映画を字幕なしで観るには、長期的な時間(約2年ほど)が必要です。映画やドラマを字幕なしで観るために、2年の学習ができるでしょうか。
英語はコミュニケーションのツールであり、英語学習の最大の楽しさは世界中の人と会話ができることです。会話相手のいない学習もモチベーション維持が困難です。目標を設定する際は会話相手とのコミュニケーションを意識した目標を設定しましょう。
海外留学の具体的な日程が決まっている生徒様の事例をご紹介します。
日常会話はある程度できるものの、ネイティブと話すときに緊張してしまいます。ゆっくり話してもらえれば理解はできるが、早口だと聞き取りができませんでした。
そんな生徒様が行った学習が「海外ドラマを字幕なしで鑑賞する」です。留学前の1ヶ月間、リスニング学習に集中したところ、留学中のネイティブとの会話で緊張が解れました。100%聞き取れるわけでなく、早口の英語を不完全ながら6割は聞き取れるレベルです。しかしネイティブ英語のスピードに慣れていたおかげで、現地での生活が楽になりました。
明確な理由を持った目標設定は、必ず効果を発揮します。
目標は「高すぎず・低すぎず」が達成するコツです。自分の選んだ目標をもう一度見直してみましょう。
独学で学習をする人は特に定期的にテストを受講しましょう。
この2点を常に確認しながら学習を進めることが重要です。独学をされている方で「自分が伸びているかわからない」とお悩みの方もいるでしょう。学習前と学習後でテストを受講すると、英会話力のビフォーアンドアフターを確認できます。テスト受講は独学で学習をする方には特におすすめです。
3ヶ月に1回のテスト受講は学習のモチベーションも維持できます。「自分の英語力が伸びているかわからない」状態で続けても、モチベーションを維持することが困難です。定期的にテストを受講して、英語力の伸びを確認しましょう。英語力が伸びていれば、モチベーションを維持できます。
「無料で英語レベルを診断できるサイト」にて英語力を診断するレベルチェックに関する記事です。どのテストを受講したら良いか迷っている方はぜひ参考にしてください。
積極的に英語で話すことが、上達させるコツです。英会話は実技で、座学ではありません。覚えた知識を使うことで伸びていきます。アウトプット学習に時間を費やすことが大切なのです。アウトプット学習の方法は「英会話アウトプットのコツ」にて解説しています。いますぐできる学習もありまので、学習方法がわからない方はぜひご覧ください。
ここで解説した目標設定の方法を実践して頂くと、あなたの目指すべき目標が見つかります。目標を設定する際の手順をもう一度確認しておきましょう。
目標が定まることで、ゴール達成までのプランニングができます。学習する「課題」「方法」「期間」を明確にすることで、迷うことなく学習ができます。上達を実感できれば、モチベーションアップにも繋がります。英語には継続的な学習が必要だからこそ、目標を明確に設定することが大事なんですね。
目標設定が完了したら、次に読んでおきたい記事一覧
Aloha English英会話の専門家が
英語学習のお悩みや目標をヒアリングし、
あなたにあった学習法をご提案します。
担当者がじっくり日本語でお話をお伺いします。
英語で話すことが苦手な方はぜひご相談ください。
英語の聞き取りに関するお悩みもご相談できます。
英会話力を上げるための方法についてもご相談できます。
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