「had better」は「〜した方がよい」という意味で、中学の英語で習った覚えがある方もいるかと思います。
ただ、どんな場合でも「had better」の表現が適切でないほか、他の助動詞やフレーズで言い換えた方が自然な英語表現になるケースもあります。
英会話スキルを上げるために役立つ基礎知識など、一通り解説いたします!
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「had better」は助動詞的な役割があり、「主語 + had better + 動詞の原形」で「〜した方が良い」との意味があります。
You had better buy a new laptop. (あなたは新しいノートPCを買った方が良いです)
She had better be quiet. (彼女は大人しくしておいた方が良いです)
一般動詞のほか、be動詞の組み合わせでは動詞の原形である「be」が使われますね。こちらは他の助動詞も同じルールですので、必要な助動詞の使い方と基礎もあわせてチェックしておくといいでしょう。
I’d better clean my room. (自分の部屋を掃除した方が良い)
なお、英会話では「had better」より短縮形の「d better」で言うことが多く、上の例文のように「I’d better」や「You’d better」など「デゥ ベター」と発音されますね。
また、詳しくは以下でもご紹介していますが、「〜した方がよい」など提案や義務について伝える場合には「should」など別の助動詞でも使えます。
ただ、「had better」は「〜した方が良い」と提案にも聞こえますが、「〜しておかないと悪い結果になる・悪くなる」と注意・警告に近いニュアンスもありますので、「had better」以外の表現を知っておくことも大事ですね。
「had better」のニュアンスについて細かくご説明する際には、似たような意味である助動詞「should」と比較してみるといいでしょう。
You had better speak English. (あなたは英語を話した方が良いです)
You should speak Enghish. (あなたは英語を話すべきです)
同じ英文で「had better」と「should」だけ変えた例文で、直訳もそこまで変わりませんが、それぞれのニュアンスが異なります。
そのため、相手へのアドバイスや提案を丁寧に言いたい場合には「should」の方が適切ですので、こちらの助動詞も使い分けることが大事ですね。
「had better」には直訳に隠されたメッセージやニュアンスがあり、別の例文でも考察してみましょう。
You had better go to the hospital. (あなたは病院に行った方が良いです)
こちらの「had better」では相手に病院へ行くことを命令しており、「行かないと風邪が悪化するよ」とか「あなたは不健康だから万が一のこともあるよ」など、脅しに近い警告も含んでいますね。
英語には命令形・命令文の作り方・決まったルールがありますが、「had better」も相手への義務を伝える命令口調なので、相手への選択肢や意志を考慮するアドバイスとは違った意味になります。
そのため、「〜しなければ悪いことが起きるからしなさいね」と伝える「had better」は、目上の相手には不適切な表現です。
相手のことを気遣った上での提案やアドバイスをしたい時は、「had better」ではなく以下の通り「should」で表現するのが良いでしょう。
You should go to the hospital. (あなたは病院に行くべきです)
「had better」はネガティブな結果について暗に警告したり、避けるための「義務」を命令する役割があるため、使う状況や相手を考えて選ぶことが大事ですね。
「had better」は2語セットで1つの助動詞扱いになるため、動詞の原形とあわせて使います。
そのため、「can’t」や「mustn’t」と同じように、否定形は助動詞の後に「not」がつくため、「had better not」の語順になります。
ただ、英語の時制や過去形の表現方法・文法ルールの基礎を把握されている方は違和感があるかもしれませんが、「had better」は何故過去形で表現されているかというポイントもありますね。
現在形で使うのであれば、「have better」が正しいですが、常に「had better」になる理由について、何かあるはずですよね。
実際、過去形の「had」を使っている理由では「仮定法」のルールが絡んでおり、現在形の話をしていますが仮定法によって文法上は過去形になります。
「have better」は「had better」が先にあり(確立・定着し)、その後、「今のことなんだからhaveでいいんじゃない?」という逆類推から間違って使われているようです。
仮定法の表現由来など難しい内容になっていますので説明は省略いたしますが、ネイティブの見識でも「have better」は間違った表現とのことです。そのため、助動詞として「had better」は一つの固定した形であると覚えておけばOKですね。
また、「〜した方が良い」と命令・提案する「had better」は基本的に、現在または未来の物事に対して表現できます。
強引に「〜した方が良かったですね」と過去形で言えなくもないですが、相手への警告など過去形では不自然になってしまいますので、「今・またはこれからの事象」に対して「〜した方が良い」と伝えるのが一般的ですね。
上記にて「had better」の否定形は「主語 + had better + not + 動詞の原形」の語順になることをお伝えしましたが、否定文では「〜しない方が良い」と、同じように命令口調での表現になるため、目上の方への使用は控えておきましょう。
You had better not use it. (それを使わない方が良いです)
I’d better not go for a drink. (私は飲みに行かない方が良い)
また、よくある誤用として、「〜した方が良くない」と間違った否定解釈もあるので注意しましょう。「〜しない方が良い」と、他人だけでなく自分に対する言い聞かせでも使えますね。
「had better」についての意味や使い方など一通り解説しましたが、相手に対して「しないと絶対に後悔するからやるべきだよ!」と命令・提案する時には使えますが、特徴として強い命令になるため、失礼な表現になるデメリットもありますね。
そのため、目上の相手へ提案したい場合や、もっと丁寧で細かいニュアンスを付け加えたい時など、代わりになる英語表現も使えるといいので以下でまとめました!
「had better」よりも控えめなニュアンスで提案したい場合、「might want to」という表現があります。
「want to」に「might」をつけると、「もしかしたら、相手が〜したいと思うのかもしれない」と婉曲的な言い回しから「〜するといいでしょう」と伝えられます。
You might want to listen this music.(この音楽を聴いてみるといいでしょう)
「might」は「may」の過去形で、より丁寧な表現になっているイメージですね、「may」には推測など様々な意味があるので、助動詞の解説ページから例文を確認してみるといいでしょう。
また、助動詞の「may」を使った表現では「may as well」で「しないより、した方が良い」と言えます。
You may as well go to the gym. (ジムに行ってみてはどうでしょう)
I may as well watch this movie. (その映画でも観ようかな)
命令口調の「had better」とは違い、しないよりはとりあえずやっておいた方がいいですよ、くらいの控え目なニュアンスで伝えることができます。
また、「may」を「might」にすることで、より相手に対して丁寧に言うことも可能ですね。
また、「need to」で「〜しないといけない」と表現できます。似たような助動詞でhave to(〜しなければならない)もありますが、「need to」は目的に対して必要なことが明確になっていますね。
I need to know how to get to the airport.(空港までの行き方を知っておく必要がある)
We need to have a meeting this week.(私たちは今週中に会議をしないといけない)
具体的な目的や目標がある場合での必要なことでは、「need to」での表現が適切ですね。
また、「be supposed to」で「〜することになっている」と、ルールや取り決めなどを理由にすべきことを表現できます。
I’m supposed to report by email every morning.(私は毎朝、メールで報告をしなければならない)
→会社などのルール上するべきこと
You are supposed to call me tomorrow. (あなたは明日、私に電話することになっています)
→予定や取り決めでするべきこと
We are supposed to avoid crowded spaces. (人混みを避けるべきだとされています)
→一般的に言われていること
最後の例文は、2020年から感染が拡大しているコロナウイルスの影響から、世間的に言われていることで「するものだとされている」と表現していますね。
ただ、「危ないから人混みに近づいてはいけない」と強く命令したい場合など、危機感の違いで様々な言い方もできます。
You must avoid crowded spaces. (人混みを避けなければなりません)
You should avoid crowded spaces. (人混みを避けるべきです)
「might want to」など丁寧な表現も大事ですが、助動詞を幅広く知っておくことでより英語への理解が深まりますので、以下の関連記事もご参考くださいませ!
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