英語の命令文は基本的な意味として「〜〜しなさい」や「〜〜してはいけない」といった強い口調もありますが、言い方によっては勧誘や提案など柔らかい口調での命令文もあり、応用がききますね。
相手との関係性や場面によって命令文の表現を使い分けると、より英語が上達しますので、様々なニュアンスで言える英語の命令文について学んでおきましょう。
また、肯定文や疑問文とは違う独特の文法など、命令文の基礎も大事ですね。命令文の場合には動詞の原形を使うほか、主語がないなどの特徴があります。
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命令文は相手に「〜〜しなさい」と指示することを目的とした表現で、英語でも同様の強い口調で伝えることはできます。
例文:Listen to me. (私の話を聞いて:一般的な命令文)
ただ、日本語では相手に指示する際には「ちゃんと聞けよ!」と圧力を感じるような命令だけでなく、「しっかり聞いた方が良いですよ」とか「どうか聞いてください」のほか「じゃあ聞きましょう!」といった提案や柔らかい言い方での指示もできますよね。
例文:Please listen to me. (私の話を聞いてください:丁寧な命令文)
同様に、英語の命令文でも単純な命令だけでなく以下のような幅広いバリエーションがあります。場面に応じて言い方を変えれば、ネイティブ相手でも快く受け入れてもらえますので、一通りチェックしておきましょう。
【英会話で使える命令文の種類は?】
まずは基本の形になる命令文の文法について確認すると、以下例文の通り主語を省略して動詞原形で文章をはじめるルールがあります。
Study math everyday. (数学を毎日勉強しなさい)
Give me water. (水をください)
数学を毎日勉強するのが「あなた」の「You」だったり、相手側の主語は存在しますが、主語をなくすのが命令形の文法になります。
また、動詞の原形という決まりもありますので、一般動詞ではなくbe動詞を使う命令文の場合には、以下例文の通り原形の「Be」が文頭にきますね。
Be quiet in the library. (図書館では静かにしなさい)
Be kind to children. (子供には優しくしなさい)
文頭に「Be」が来る英文について違和感があるかもしれませんが、主語を省略した命令文のパターンに則ると、以下のような理由になりますね。
・一般動詞の場合 (You)study math everyday.
→主語を省略して、動詞原形の「study」が文頭
・be動詞の場合 (You)are kind to children.
→主語を省略して、「are」の動詞原形は「be」なので「Be kind〜」という表現になる
「are」や「am」などのbe動詞はよく使う反面、基礎について意外と見落としがちなので、原形など不安な方はbe動詞の基本解説ページや、be動詞で表現する過去形の関連ページも読んでおくといいでしょう。
上記でご紹介しましたが基本的な命令文の形とあわせて、セットで使える表現も覚えておくといいですね。
命令文の後に接続詞の「and」または「or」でつなげることで、伝えられることが増えます。
命令文の後に「and」をつけた場合、「〜〜しなさい、そうすれば〜〜」と命令する相手に良い結果や、命令に従うメリットなど前向きな表現で伝えることができますね。
【命令文+and〜の例文】
Be kind, and everyone will trust you.
→優しくなりなさい、そうすれば皆から信頼を得られます。
Study English everyday, and you will gain confidence little by little.
→毎日英語の勉強をしなさい、そうすれば少しずつ自信がつくでしょう。
ただ一方的に命令するだけでなく、「〜〜をしておけば、きっと良いことがあるよ!」とフォローを入れてあげるような命令文です。友達との相談話や、後輩へのアドバイスで使えそうな表現ですね。
また、接続詞「and」の代わりに「so that」で置き換えても、同じ意味になりますね!
また、命令文の後に「or」をつけた場合では「〜〜しなさい、そうしなければ(さもなければ)〜〜」という表現もできます。
【命令文+or〜の例文】
Be kind, or everyone will be disappointed in you.
→優しくなりなさい、そうしなければ皆から失望されるでしょう。
Study English everyday, or you will fail the examination.
→毎日英語の勉強をしなさい、そうしなければ試験で失敗するでしょう。
上記の命令文+「and」と同じ内容の命令文ですが、「or」以降の英文によって悪い結果を想定させるようなイメージに変わっていますね。
「and」と比較して「or」を追加した命令文では、より強制力のあるニュアンスになりますので、使い過ぎると相手に悪い印象を与えるため注意しましょう。
また、命令文では「〜〜しなさい」だけでなく「〜〜するな」という禁止の意味もありますが、英語での表現はシンプルなので覚えておきましょう。
通常の命令文では主語を省略して文頭に動詞原形が来る語順でしたが、否定形にしたい場合には動詞原形の前(文頭)に「Don’t」を付けましょう。
【Don’tを使った否定形の例文】
Don’t throw away trash here.
→ここでゴミを捨てるな。
Don’t be afraid.
→怖がるな。
命令文の否定形ではbe動詞でも同じルールで、動詞原形の「be」の前に「Don’t」を置けますね。
また否定形で命令文を表現したい場合には、「Don’t〜」の代わりに「Never〜」が使えますが、「二度と・絶対に〜〜をするな」とより強い禁止を命じる意味になるため、こちらも言う相手と場面を考えた方が良いですね。
【Neverを使った否定形の例文】
Never sleep during this meeting.
→この会議中では絶対に寝るな。
Never be late.
→絶対に遅刻するな。
相手に対して叱ったり怒鳴るような表現で、これだと目上の方には英語で言えないな…と感じますよね。そんな場合、提案や丁寧な命令文もあわせてチェックです!
日常英会話だけでなく、ビジネスシーンでも多用できる命令文では、相手にとって厳しい感じや不快な思いをあまりさせないような丁寧な表現も大事ですね。
例えば、「Let’s」を使った英文では「Let’s go!」(出発しよう)といったフレーズをよく耳にしますが、提案寄りの命令文としても活用可能です。
【Let’sを使った提案・命令の例文】
Let’s attend the next meeting.
→次の会議に出席しましょう。
Let’s make a plan.
→計画を立てましょう。
「〜〜しなさい」という強制力のある命令ではなく、「〜〜してみましょうね!」と軽く提案・誘うニュアンスで伝えることができます。
また、より丁寧な命令文では「Please」がよく使いますね。相手にお願いしたい場合には通常の命令文の文頭に「Please」をつけます。
【Pleaseを使った依頼の例文】
Please listen to me.
→私の話を聞いてください。
Please come here by 7 o’clock.
→ここへ7時までに来てください。
また、「Listen to me, please.」と「please」を文末に持っていっても同じ表現になりますね。
また英語での日常会話や公共施設などにある張り紙・標識などでは、「命令文の意味ではない命令文」も多くありますね。
【命令文ではない表現例】
Close the door. (ドアを閉めてください)
have a seat. (お座りください)
こちらの文章には本来、文頭に「Please」や主語の「You」などがあるはずですが、決まり事の説明をする上で「Please」などを都度入れるのはくどいという観点から、命令文でなくても省略されて、文章上は命令形になっているパターンですね。
ネイティブの英会話でも普段から、命令文のような言い方であっても実際は説明的なお話だったり依頼のニュアンスであるケースもありますね。ただ、スピーキングやライティングにまだ自信のない方は、最初から崩した英語を使うより、基本的な語順で確実に理解しておく方が良いでしょう!
英語表現の命令文について様々なパターンをご紹介しましたが、何でも主語省略+動詞原形の基本的な命令形ばかり使うのではなく、状況にあわせて「Please〜」なども言えるといいですね。
命令文は英会話でのコミュニケーションの幅を広げてくれる文法ですが、使い方によっては相手へ高圧的な感じに思われてしまう恐れもありますので、丁寧な表現も大事です。
また、英会話では相手への命令だけでなく、質問できる表現があるとより多くの話ができますね。疑問文については基本的な疑問詞(5W1H)の使い方や、以下の参考ページにてぜひ学習してみましょう!
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