ISLPRテストという特殊な英語テストを皆さんご存じでしょうか?
ISLPRテストとはオーストラリアのクイーンズ州を中心に使用可能な英語力を判定するテストです。コミュニケーションを重視したISLPRテストは実生活で使える英語力を判定することができます。
しかしISLPRテストは公式サイトすら問題集や過去問を出さないと公言しています。どんなテストか謎に包まれているテストです。私はそんな謎に包まれたISLPRテストの公式ブログを徹底的に研究しました。この記事ではISLPRテストの詳しい概要と合格するための学習方法を解説します。
ISLPRテストを受験される方のお力になればと思いこの記事を作成しました。この記事が皆様のお役に立てればと存じます。
ISLPRとは「International Second Language Proficiency Ratings」の略です。コミュニケーションを重視したテスト形式です。テストの結果は、オーストラリアのクイーンズランドの学校やその他の地域や国でも使用することができます。
ISLPRテストが使える学校機関の一覧は「In Australia – ISLPR」から見ることができます。
参考:ISLPR® English Language Test: an individual and customised English test
ISLPRについてのテスト内容について詳しく解説していきます。
ISLPRテストは面接試験(インタービュー形式)と筆記試験の2つで構成されています。リーディング・リスニング・スピーキング は面接試験で同時に評価されます。一般的な英語試験は記入式やマークシートを使ったテストです。インタビュー形式のテストなので非常に珍しい特殊なテストです。
テスト内容は試験管がその場でカスタマイズしたオリジナルの内容です。試験管は受験者に質問を会話形式で尋ねます。受験者は自分の経験や知識を元に積極的に受け答えを必要があります。面接の中で、資料を読んだり聞いたりします。その内容についても自分の意見を英語で回答します。
資料を読んだり聞いたりする際に、リーディングとリスニングの力が測定されます。正しく資料を理解していないと、自分の意見を伝えるときに間違った受け答えをしてしまいます。
ISLPRテストのスコアはオーストラリアのクイーンズランドの学校を受験するときに使うことができるテストです。テスト勉強をする際にスピーキング が得意な方が受講すれば、点数が取りやすいというメリットがあります。ISLPRでは専門的な内容がテスト範囲なので、自分が大学で勉強したい分野と一緒に学習することができます。テスト対策をすることでオーストラリアの専門分野に関する事情や考え方も事前に学ぶことができます。
面接試験(インタービュー形式)
1時間の面接の中でスピーキング ・リスニング・リーディングのスキルをテストします。試験管が受験者のためにオリジナルで質問を考え、面接試験ないで尋ねてきます。内容は受験者の興味のある分野または専門分野・職業に関連したものです。
例:教員の方であれば、「小学生の指導」についての内容になります。
筆記試験
筆記試験はライティング力を評価するためのテストです。テストの問題数は2問、1時間でおこなわれるテストです。書くべきトピックは面接試験と同様に興味のある分野また専門分野・職業に関連した内容が出題されます。
例:教員の方であれば、「生徒の親に対する手紙」「校長先生に対してのレポート」などです。
テストのガイドラインは公式サイトでも紹介されています。「ISLPR Test Format」のサイトをご覧ください。
テストの内容は以下の3つがあります。
アカデミックは、アカデミックプログラム(大学やその他の教育機関など)に入学するためにテストを受ける受験者を対象としています。
専門分野はオーストラリアでの日常生活、オーストラリアの学校での日常生活、教育分野の3つのいずれかから選択されます。
職業試験は、教育以外の職業目的で試験を受けたい受験者向けに設計されています。オーストラリアでの日常生活、職業職場での生活、職業に関連するトピックから出題されます。
ISLPRは元のIELTSテストシステムの共同作成者によって作られたテストです。受験者の負担を減らすためにも、テストの時間は合計で2時間です。さらに結果も5日〜10日程度でわかります。
テストの難易度はIELTSのテストとほぼ同じ難易度となります。IELTSのテストと違い、専門分野に特化されているのがISLPRテストです。専門分野を学習しながら、英語力も伸ばしたい方におすすめのテストです。
ISLPRテストはオーストラリアのクーインズランドでのみ使用可能な特殊なテストです。英語力を判定するテストとしては地域がかなり限定されています。しかしISLPRは試験管がそれぞれの受験者にカスタマイズしたテストを出題してくれます。さらにSpeakingに特化しているため、コミュニケーション上での英語力を正確に判定することができます。
ISLPRテストは過去問や問題集がありません。ISLPRの公式ホームページからも問題集は掲載しないと公言しています。ホームページにも記載はありますが、自分の学びたい分野に精通していること、英語で積極的に意見を伝えることができれば高い点数を期待できます。ISLPRに特化した勉強はいらない、と公式サイトに記載されています。つまりISLPR対策をするよりも、英語でオーストラリアの学問に関する情報集を習慣的におこない、英語で話す練習をおこなえば誰でも合格できるテストです。
テスト勉強が苦手な方はISLPRテストの方が受けやすいというメリットがあります。
面接試験ではスピーキング・リーディング・リスニングの3技能を1時間の面接時間の中で試験官により評価されます。面接試験ないでどのような問題が出題されて、どのように回答すべきかなど具体的に解説していきます。
スピーキングに対して主に出題される問題はありません。むしろ試験官との会話でスピーキングのレベルが判定されます。リーディングやリスニングでも同じように会話の中で問題が出題されて、それに対して口頭で回答する形の特殊なテスト。面接試験の1時間で総合的にスピーキングのレベルが判定されます。
面接試験の最初の15分間で簡単な自己紹介がおこなわれます。面接の最初の部分(約15分)は、職業関連のトピックを含む会話です。受験者は、職業に関する個人的な経験について話し、職業に関連する試験管からの質問に対して受け答えをする必要があります。
参考:Guidelines for ISLPR Tests: Speaking Test
ISLPRのテストでは受講者のコミュニケーション力を主に問われるテストです。よって英語での会話は話せるのが当然。高得点をとるには、日ごろから英語を話す習慣を身に付ける必要があります。
英語のスピーキング が苦手な人でも練習さえすれば必ず上達します。「日本人が英語が苦手な理由とは|話せる人の5つの共通点から学ぶ上達法」で英語が話せる人の特徴を紹介しています。英語が話せる人の特徴を真似しながら、スピーキング の練習をすると効果的にスキルアップすることができます。ぜひ参考にしてみてください。
リーディングも面接試験中にテストされます。試験官より受講者の興味関心または専門的分野に関する資料が渡されます。それを読んで試験官の質問に回答する形式です。与えられた資料を正確に読んだという理解度を示すこと、さらに自分の意見を明確に伝えることがポイントです。読んでいる最中は資料にメモやマーカーでしるしをつけることは可能です。さらに試験官にも質問をすることもできます。
参考:Guidelines for ISLPR Tests: Reading Test
アカデミックテストでは以下の記事から出題がされます。
専門的な分野からは以下のような記事から出題されます。
リスニングもリーディング同様に面接試験の中で判定されます。試験官から与えられる資料を聞き、それに回答する形式です。リスニングをしている最中はメモをとったり試験官に質問をすることは可能です。
参考:Guidelines for ISLPR Tests: Listening Test
アカデミックな内容も専門的な内容も以下から出題されます。
リスニングは「ABC Education: Education resources for schools teachers and students」ラジオの教育部門などを主に参考にすると良いと言われています。出題される内容も多くこちらから選ばれます。
面接試験であまり上手くパフォーマンスを出せなかったという人でも、意外と合格しているなんてことも。一方で筆記試験では「うまくかけた!」と思っても基準値に満たないケースがあります。普通のライティングと違い、メール・手紙・レポートなどのようにフォーマットに沿った書き方をしなければいけません。さらに「誰に」「どんな目的で」という意図もはっきりと分けて書き分ける必要があるため、筆記の難易度は高めといえるでしょう。
ライティングの時間は合計で1時間程度の試験です。
基本的には2題のライティングを書きます。ときどき3題出題される場合があります。
ライティングの文字数は2題の合計で400文字程度のライティングが必要です。1問目は150文字程度のライティング。2問目は250文字程度のライティングが出題されます。200文字程度の記述ということで書くボリューム的には一般的。しかしフォーマットに合わせて、誰に、何を書くかを明確にして書く必要があります。テスト前にライティングに慣れておく必要があります。
出題されるライティングの形式はトピックによって異なります。1問目のライティングはメモ・手紙の形式が出題されることが傾向があります。2問目のライティングは受験者がオーストラリアの大学で何を専攻するかによります。自分が専攻する分野に関する内容が出題されます。
参考:Guidelines for ISLPR Tests: Writing Test
専門分野
職業関連
あなたは日本人の生徒を日本語を練習させることと日本食を経験させるために日本食のお店へ連れて行きました。校長先生からその課外授業に関するレポート提出するように求められています。課外授業であなたがおこなったこと、その結果と生徒がどのような振る舞いをしたかについて250文字以内でまとめなさい。
あなたはクラスのある女子生徒について心配をしています。そしてその生徒の親御さんとお会いすることにしました。生徒の親御さんに面談の申し出となぜ面談の申し出を出したか手短に説明しなさい。150文字以内でまとめなさい。
ライティングの課題内容を見ると具体的な状況に対する内容が出題されます。例題1はレポート形式で校長先生宛。例題2は手紙形式で親御さん宛。しっかりと誰に、何を、どのようなフォーマットで書くかを明確にする必要があります。日頃から様々なフォーマットで書く練習をする必要がありますね。
ISLPRテストは一般的な資格テストと違い、過去問や問題集がありません。ISLPRの公式ホームページでも問題集はださないと公言しているほど。テストに合格するための資料や情報は全てISLPRのブログをみて日々情報をアップデートする必要があります。
ここではどのようにテスト対策をするべきか、ISLPRの情報も参考にしながら解説していきます。
What is the difference between an Academic, Professional and Vocational test?
1時間試験官と1対1のISLPRテスト。1時間の間試験官と様々な話題でディスカッションをします。よって1時間深いコミュニケーションが取れるスピーキング力は絶対的に必要です。
ISLPRテストで求められる英語力は実践で使えるスキルばかり。テストに合格するためだけに対策した英語力では試験官にすぐに見破られて、不合格になります。テスト範囲だけでなく、仕事現場・教育現場ですぐに実践できる力を身につけましょう。
積極的に自分の意見をいう力はとても重宝されます。ISLPRは多少間違った文法でも自分の意見を正しく伝えることを重要視しています。シャイで自分の意見を言うのをためらってしまう方だとなかなか点数を取得しずらい傾向にあります。
「ABC Education: Education resources for schools teachers and students」というオーストラリアのラジオがあります。ここから常に情報を入手することをおすすめします。例えば教育者の方であれば、オーストラリアの教育事情についてアンテナをはりましょう。さらにオーストラリアと日本の教育事情の違いや、それに関する自分の意見を英語で伝える練習が必要です。
自分の意見をいうこと+オーストラリアの現状について詳しくなる。これが面接試験を突破するカギとなります。
「Tips and tools to improve your English」の公式ブログは常にチェックしましょう。公式問題集や過去問はありませんが、こちらから最新情報を常に取得することが可能。テスト攻略のヒントもたくさんありますので、ぜひ参考にしてください。
リーディングとリスニングは日ごろから「読む」「聞く」の習慣をつけることが大切です。
オーストラリアのニュースをできる限りみることをおすすめします。試験ではオーストラリアの話題で会話が進む傾向です。
参考サイト:オーストラリアニュース
参考サイト:ABC News (Australian Broadcasting Corporation)
リスニングも同様オーストラリアのニュースをメインに情報収集も兼ねて聞く習慣をつけましょう。特にABCラジオの教育カテゴリーから問題が出題される場合も多くあります。日ごろからオーストラリアの教育事情を集めるようにしましょう。
参考:ABC Education: Education resources for schools teachers and students
Aloha Englishスクールでもリスニングとスピーキング・ライティングの集中講座をおこなっています。無料カウンセリングで学習相談も受け付けております。ぜひお問い合わせください。
Aloha Englishへの英語に関するご相談はこちらから。
ISLPRテストにおいてライティングテストを受ける際は注意が必要です。ただのライティングのテストとは全く違うということ。ISLPRテストは「誰に」「何を」「どのフォーマットで」書くかが重要視されています。
では詳しく解説していきます。
ISLPRテストでは実際の仕事現場ですぐに役立つスキルをテストします。ライティングのフォーマットは様々あります。
ライティングの主なフォーマットは以下の通りです。
さらに誰宛によって文章の書き方を変える必要があります。
どのフォーマットで誰に書くかを明確にすることが合格のカギとなります。
PREP法とは日本語の起承転結のような文章の構成です。英語では以下のような順番で文章を構成していきます。
それぞれ何を伝えるかアウトラインを考えた後で本文の作成に入ります。文章構成もテストの大切な採点基準です。
参考:4 questions to ask yourself before you start writing.
ISLPRテストの公式サイトからも受験者へアドバイスがあるとおり、日ごろから英語で書く習慣を身につけましょう。スピーキング同様、仕事で即戦力になるスキルを採点されます。よって常に英語で日記を書いたり、自分の考えをレポートにしたりと書くことへの抵抗を少しでも減らす対策をしてください。
Aloha Englishでも6か月のライティング集中講座をおこなっています。本文をすぐに書き始める前に、書くべきアウトラインをしっかりと設定する。徹底的に文章での書き方を指導いたします。
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ISLPRのテストの概要を詳しく解説しました。
ISLPRのテストガイドライン
面接試験ではリーディング・リスニング・スピーキングの学力判定がおこなわれます。
筆記試験では2題の問題を記述式で回答します。
学習方法は特別な方法はなく、日ごろから英語に触れていることが一番大切です。常にISLPRのブログを読むこと、ABCラジオでオーストラリアの情報を得ること。さらに自分の意見を積極的に言えるように練習することが合格するためのカギとなります。
Aloha English英会話ではISLPRテストの対策もおこなっているので、もし学習方法が心配のかたはお問い合わせください。
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