英語を習得したいけど、年齢的に厳しいからあまり乗り気でない…もう諦めているという人もいるでしょう。
などのネガティブな考えは全部間違いで、結論から言えば年齢に関係なく英語を習得できます。
英語がそもそも不得意だったり、暗記が苦手で30代・40代になってからの勉強がしんどいと思うこともありますが、正しい学習方法や第二言語習得のコツ・理論を知っておけば今からでも対策できます。
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幼稚園や保育園の時期から子供に英語を習わせる理由として、「母国語と一緒に言語を身に付ける」とか「子供をバイリンガルに育てるポテンシャルが高い」などのイメージがあるでしょう。
確かに、学術的にも「臨界期仮説」により、ネイティブレベルの語学力を得られるには年齢的な条件は提示されています。
臨界期仮説によると、言語を完璧に習得・理解できる年齢の限界を示します。
例えば、赤ちゃんが日本語を覚えるにあたり、ほとんどの場合において挫折することはないですよね。まれに日本語自体が苦手…という人もいますが大半の日本人は日本語のネイティブです。
母国語の習得率が高いだけでなく、子供は第二言語習得においても臨界期仮説を基準に考えると有利です。小学校の頃から海外で暮らしていれば、普段の生活から英語を使うことで習得しやすくなります。
一方で、大人になってからの英語学習や海外留学では、子供の頃と比較して習得スピードが遅くなり、仮にある程度の言語習得ができてもネイティブレベルに至らないというのが臨界期仮説の考え方です。
となれば、大人になるともう手遅れでは…と感じるかもしれませんが、実際は異なります。この臨界期仮説は明確な結論・定説がなく、12〜13歳の思春期頃という考え方もあれば、18歳以降が臨界期の基準という説もあります。
また、以下でも説明していますが臨界期に関係なく、20歳以降でも英語習得のスピードが変わらないという研究結果もあり、一概には結論付けられないでしょう。
海外のとある言語研究結果:第二言語習得のための臨界期(A critical period for second language acquisition)を参考に、20歳以降から英語学習をした場合の上達率と年齢の関係をグラフ化しました。
▷引用元:MIT Scientists prove adults learn language to fluency nearly as well as children
英語力を示すクイズ・テストの得点が90点以上であれば、ネイティブ相当という基準になります。英語の学習年数に応じて点数が伸びており、学習8年目でネイティブレベルの英語力となりました。
臨界期仮説を考慮すると、20歳未満の学習者であればよりネイティブレベルまでの年数が短くなると思われますが、こちらの研究では違った結果となりました。
ネイティブレベルの英語力到達年数はそこまで差がなく、学習7年目前後という結果です。そのため、20歳以上だとネイティブレベルの英語習得が極端に長くなる訳ではないようです。
こちらの研究結果より、ネイティブ相当の英語力(90点)に達するまでにはそれなりの期間は必要ですが、1年続けただけでも80点を超える英語力は認められており、20歳以上からの英語学習でも遅くないことも伺えます。
言語習得の臨界期は諸説ありますが、少なくとも年齢を理由に絶対に第二言語を習得できないとは言えず、大人になっても大きな言語習得のハンデはありません。
ただ、子供の頃から英語習得を目指すメリットや理由はいくつかあり、一つの基準として18歳を境目に言語習得・学習能力が低下する原因があります。
大人になってからの英語習得を否定するものではないのですが、「幼児期からの英語学習はより効果的」といったイメージで以下内容を確認しておきましょう。
バイリンガルを目指すメリットでも紹介していますが、複数の言語が使える子供は頭の回転の速さや柔軟な思考力が身に付き、様々な価値観を知ることでのコミュニケーション能力も養われます。
幼児期から覚える英語は、いわゆる日本の義務教育で習うような受験対策の英語とは異なり、実際に聞いて話す実践的なコミュニケーション中心です。普段の生活から「使う英語」を覚えることで、よりバイリンガルの適応が早くなるでしょう。
上記で紹介しました言語習得スピードの研究結果(第二言語習得のための臨界期)によれば、英語習得に適した年齢は18歳までで、ネイティブレベルの言語力を目指すまでの平均期間(7~8年)を考慮すると、10歳までに英語学習を始めるのが望ましいとされています。
18歳までの学習環境とそれ以降で、以下のような違いがあります。学習時間のほか、母国語の定着もあり子供からの英語学習が望ましいです。
また、語学だけでなく海外文化の理解も一つの要因です。日本の文化にまだ慣れていない幼少期であれば、海外のカルチャーもすんなり受容できる一方で、ある程度の歳を重ねるとカルチャーショックなどの歪みも感じます。
ネイティブとの対等なコミュニケーションを実践するには、ただ英語を話せるだけでなく社会文化の理解・海外のコミュニケーションスタイルの適応も大事です。そういった意味では、比較的先入観が少なく頭の柔らかい子供の方が優秀でしょう。
カルチャー理解と関連して、英会話で重要なマインドセットも子供の方が適しています。
子供の方が英語を習得しやすい要因として、積極的なチャレンジ・アウトプットの実践があるでしょう。好奇心や積極性のある子供の英語学習者は、学校などで習った知識をフルで活用し、効率の良い勉強ができています。
などのポイントもあり、英会話で必要なスキル・学習対策が行えます。
大人からの英語学習でよくある挫折・間違った考えで、英語を間違えることへの抵抗・恥ずかしさがあります。
英会話レッスンでの練習や、ビジネス英語など実用的な場面で英語表現を間違えてしまったり、変な発音で相手に通じない怖さから、コミュニケーションが消極的になることも。
ただ、英会話で必要なマインドセットでは間違えを恐れない意識がとても大事です。失敗と成功を繰り返すことで正しい英語を学べます。大人よりも子供の方が、失敗を気にせずどんどんアウトプットができるので上達スピードが速いです。
これまで、英語習得に関する臨界期や幼少時期での学習メリットなど説明してきましたが、日本での英語学習に限定して考えると、年齢による影響はそれほどないとも言えます。
子供の頃から英語学習ができてきれば習得スピードも向上しますが、それは「話す英語・実用的な英会話スキル」を目的とした対策ができていればの話です。日本の英語・教育環境では、それほど言語学的な臨界期は関係ないとされています。
日本は言わば、英語を日常的に使わず外国語として扱うEFL(English as a Foreign Language)の環境です。
仮に義務教育で英語を勉強しても、日常的に英語を話す・使うことがない学生が大半でしょう。
中学や高校での英語学習は、話すことが目的よりも受験寄りの対策が重視しがちです。
日本の英語教育では改革・修正されている段階ですが、それでも現状はスピーキングなどコミュニケーションなどのスキルが身につかない学習カリキュラムです。
仮に子供の頃から英語の学習を学校でしても、実践やアウトプットができていないと習得は難しいでしょう。
アメリカやシンガポールなど、英語が日常的に利用されているESL(English as a Second Language)環境であれば、幼少期からの英語学習はより効果的です。ただ、EFL環境の日本では、学校で英語学習をしても話す機会がないため、英語を話せない・英会話ができない悪循環が生じます。
また、義務教育での英語授業・学習時間は海外と比較しても日本は少ないです。
英語習得で必要な学習時間として、社会人からの英語勉強でも1,000時間は最低限必要です。日本語は言語的に英語から遠いため、より多くの英語学習量が必要とされていますが、以下の通り他のアジア諸国と比べても小学校の頃から授業時間が足りていません。
週1~2時間程度の勉強時間である日本は、基本的な学習・インプット量も少ないと感じるでしょう。
EFL環境の日本では、学校での英語学習は「英語を話す」ことでなく「志望する高校・大学に受かる」ための対策がメインになりがちです。
学校での対策では全て無駄ではなく、文法や語彙力・長文読解など基礎力は間違いなく子供の頃に身に付きます。ですが、受験英語や英検・TOEICの対策では話す力・アウトプットのスキルが身に付かず、「どのように英語を話せるのか分からない」という課題が残るでしょう。
逆を言えば、学生の頃に英語が苦手だったとしても、英語習得でそこまで大きなハンデにはなりません。今の日本では、英会話習得の方法を知って実践できれば大人からでも全然間に合います!
大人になってから英語習得を目指したいものの、年齢を重ねるほど学習が難しく感じる人もいますよね。
30~40代以降の英語対策で、よくある課題や壁について以下でまとめました。
これまで英会話スクールや独学を試してみたものの、挫折や失敗経験がありハードルが高く感じてしまう…そういったお悩みもありますよね。
マインド的な課題で、勉強してもどうせ上手くならなかったり、英会話の練習で間違えるのが恥ずかしい気持ちからアウトプットが上達しません。
最近、時間のない社会人を中心にオンライン英会話を使った学習が増えていますが、「英語の聞き取りからできず、全然英会話ができなかった」とか「下手な英語表現・発音で講師を困らせてしまった」など、失敗を繰り返して結局諦めてしまう人も多いです。
社会人になると勉強で使える時間が限られていたり、英語学習よりも別の自己啓発や副業を頑張った方が良いのでは…? といった時間の使い方で悩んでしまい、本格的な英語の勉強ができない人もいるでしょう。
自分の英語学習方法に自信がないと、それこそ時間が無駄になってしまう心配から、継続的な勉強が難しくなります。
英語習得ではモチベーションの維持も大事で、年齢以前の問題で英語・英会話スキルへ求めることや目標がないと習得できません。
仮に10代から学習をスタートできても、英語を話すことの目的やゴールがないと英語力は伸びません。
以下で紹介している習得のポイントでも取り上げていますが、「どうして英語を話したいのか?」「どのようなシーンで英語力が必要か?」具体的な目標が必要となります。
年齢を重ねるごとに、記憶力に自信のない人も多いですよね。確かに脳の老化を考えると、年齢のハンディキャップを感じることも無理はありません。
ですが、英語は記憶に頼らない方が習得スピードは速くなります。学生の頃の英単語テストや、受験対策の暗記作業でトラウマがあっても心配ご無用です。この辺りの習得ポイントも以下で詳しく解説しています。
英語の習得では言語力だけでなく、社会文化・海外カルチャーの理解も大事です。ある程度の英語力はあっても、日本人と比べて話の仕方や考え方でギャップを感じると、コミュニケーションが難しく思えます。
年齢が高いと、これまでのやり方や固定観念が影響して英語のコミュニケーションで戸惑いを感じることも増えるでしょう。そのため、いきなり本格的な英語学習に入る前に、海外の分野やトレンドなどを知る段階から英語に慣れる対策も大事ですね。
段階的に英語を習得できる対策・学習方法を以下でまとめました。英語が苦手だったり、年齢の壁を感じる人でも正しい勉強を実践すれば習得できるようになります!
まずは、自分がどのような目的で英語を使いたいのか、なぜ英語を話したいのかというきっかけや目的を考えてみてはいかがでしょうか。
英語学習が消極的な理由として、英語・英会話スキルの必要性をあまりイメージできていないことが考えられます。
英語を話す動機は、個人によって異なります。仕事やプライベート、将来の夢など様々です。
どのような場面で英語を使えるようになりたいか、考えた上で目標とする英語力・レベルを検討してみましょう。ただ、なんとくなく英語学習をするより目標に向かってどれくらいの習熟度・レベルアップをしているか、イメージできると勉強のモチベーションも上がります。
英語初心者で苦手意識があると、いきなり英文法やリスニング対策など本格的な勉強をすると負担が大きくなります。なので、まだ自信がない人は英語への興味関心・楽しさを感じるような対策から入るといいでしょう。
関連記事より、英語を楽しく学ぶ方法・対策が参考になります。好きなジャンルの海外ドラマから英語の聞き取りをしたり、初心者向けの学習アプリなど試しやすいですね。
確実に英語を習得するために、第二言語習得に関する理論や言語学的なノウハウを知っておくと役立ちます。理論と言われると難しく感じるかもしれませんが、要点はシンプルです。
英語を話したい=まずは英会話のトレーニングから、というイメージもあり英会話スクールにすぐ通う初心者も多いですが、あまりおすすめしません。
英語を話すには、文法や語彙力・発音などの知識が必要です。第二言語習得理論でも、まずはインプット学習による対策が最優先されます。
インプット学習で基礎を固めつつ、英会話・コミュニケーションを意識した学習も取り入れるのが一般的な語学習得の方法です。
言語研究の観点では、文法や構文を重点的に学習する「形式文法」と、コミュニケーション面での機能を重視した「機能文法」の学習をバランス良く行うことが求められます。
平たく言えば、自主学習で覚えるような文法・英単語の知識を取り入れつつ、英会話のアウトプットを実践することで英会話スキルが養われるという感じです。英語力を高める形式文法・機能文法とは?の関連ページも参考になります。
英語の基礎学習では、単語や英文法などひたすら暗記する苦痛さから不安に思うでしょう。
ただ、学校でしてきたような暗記学習の考えは捨てて、「実践・アウトプットで使って覚える意識」があれば大丈夫です。
英単語はただ単体で覚えても、英会話で使えなければ意味がありません。基本的には独学で英単語を勉強した上で、英会話の場で使って覚えるのが効率が良いですね。
英会話のアウトプットに慣れない初心者は、英語日記などのライティングでも効果的です。形はどうあれ、自分で英文を作って発信するトレーニングが習得の助けになるでしょう。英単語の暗記が苦手な人は、英単語の正しい覚え方・対策方法が参考になります。
英文法も最初から難しいレベルは必要なく、まずは中学英語レベルから確実に勉強すれば問題ありません。日常会話レベルなら、中学英語の知識でカバーできます。
英文法からの独学・自主学習で役立つ勉強法を、関連記事で解説しています。中学英語が苦手だったという人は、以下記事を確認してみましょう。
繰り返しになりますが、英語を話せるようになるにはインプットとアウトプット学習の両方が必須です。
言語学的な理論でも、インプットとアウトプットの重要性を確認できます。英語ができず挫折する方の大半は、インプット・アウトプット学習のどちらかが不足していることが原因です。
インプット学習に関して初心者だけ必須なのでは、と思われがちですが中級者以上で伸び悩みを感じるケースでも、アウトプットよりインプットの勉強が足りていないことが多いです。
それだけインプット学習は大事で、アウトプットの質を高めるためにもまずは独学でしっかりと基礎固めをしておきましょう。地味な対策ですが、コツコツ続けることで着実に英会話の土台ができます。
インプットとアウトプットの対策をすると、以下のようなスキルを包括的に鍛えられます。
苦手な分野から学習するのも大事ですが、何か自分にとって一つ、大きな強みを得られたら英語習得の自信につながります。
「中学英語レベルの文法なら一通り理解できる」とか「リンキング・リダクションなどの発音変化が分かるようになった」など、一つずる上達をすることでモチベーションが上がり、英会話への積極的も生まれるでしょう。
英語習得と年齢との関係や課題・対策を一通り解説しましたが、大事なポイントを最後にまとめました。
・子供の方が英語習得がしやすい考えもあるが、大人になってから英語ができない理由にはならない
・結論:年齢に関係なく、英語を独学から対策できる方法はある
・まずは英会話習得の目標設定、英語に対するマインドを確認
英会話習得の目標・ゴールを正しく設定する方法を参考に、すぐにでも独学から実践できるでしょう。
これから英語習得を目指す人は、無理にネイティブレベルの英語力を目標にするよりも、「半年後には日常会話レベル」といった現実的なゴールの方が、無理なく学習を続けられます。
英語の習得は短期間でできるものでなく、ネイティブ英語を目指すものなら数年単位での学習計画が求められます。そのため、3ヶ月〜半年くらいのスパンでどこまで上達できそうか、まずはイメージしてみましょう。
英語習得ではオンライン英会話によるアウトプット対策も効果的ですが、前提として英語の基礎力が必要となります。英語の基礎が分からない状態で英会話レッスンに臨んでも、話し方が分からない…そもそも英語を聞き取れない課題に直面するでしょう。
30~40代からの英語習得でも焦らず、独学から英語に慣れてみることが大事です。初心者でも上達できるおすすめの英会話勉強法や、以下のコラム記事が役立ちます。当サイト:Aloha English英会話では、英語を学びたい人向けに役立つ情報・ノウハウを公開していますので、引き続きお読みいただけますと幸いです!
Aloha English英会話の専門家が
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