助動詞の「must」は「〜するべき」という、強制力のある「義務」を表現できますが、それ以外にも様々な意味があったり、他の助動詞にも同じような意味があるなど知っておくべことがあります。
【mustの意味】
中学英語では「must = 〜するべき」と習ったイメージが強いですが、英会話で使える「must」は多くのパターンがありますので、一通り解説いたします!
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「must」は助動詞の一種で、「should」や「have to」と同じ「義務」を意味しますが、「must」はより強い言い方となります。
以下で具体的な意味や使い分けをご紹介していますが、共通するイメージとして「選択肢がなく、強制的に〜をする・選ぶ」という軸がありますね。
なお、助動詞の基本的な使い方・文法のルール解説で取り上げていますが、「主語 + must + 動詞の原形」が決まりとなっています。
まずは最も浸透しているイメージで「〜しなければならない」という意味があります。「must」の「義務」は強制的な意味合いがあり、現在において命令に近い「しなければならない」を伝えます。
you must clean up your room. (あなたは部屋をきれいにしなければなりません)
I must change my mind. (私は考えを変えなければならない)
今すべきことやこれからすべきことについて、「must + 動詞の原形」で表現できます。ただ、「過去形についてどう言えばいいか?」という疑問もよくありますが、「must」自体には過去形がないため、以下でご紹介している「have to」への言い換え(過去形:had to)で対応する必要がありますね。
「must」を否定文にした場合、「〜してはいけない」と強い禁止を表現できます。否定形は「must not」または省略して「mustn’t」(発音:マスント)といいます。
You mustn’t get angry. (あなたは怒ってはいけません)
肯定文における義務に強制力がある通り、否定文なら真逆で「絶対にやってはいけない!」と禁止していますね。また、英語での否定文の作り方や例文について、あわせてご参考くださいませ。
「〜であるべき」という意味と関連して、とある一点・一択に絞っていることから「〜に違いない・〜であるはずだ」という推測も「must」で表現されます。
We must be lost. (私たちは道に迷うに違いありません)
He must be married. (彼は結婚しているはずだ)
割と確信に近い推測で、半々の確率というよりは「8割方合っているだろう」という温度感で「must」が使われます。仮に、「多分道に迷うことはない」や「彼は独身っぽい」と確信の度合いが低い場合には別の助動詞で「may」が適切ですね。
それと、「must」には相手へおすすめする「推薦」の意味もあります。これも「〜するべき」から派生して、「絶対に〜した方が良いよ!」とおすすめするニュアンスになりますね。
You must read this book. (この本をぜひ読むべきです)
このように「must」には肯定文だけで「〜しなければならない」と「〜であるはずだ」と「〜するべきだ」と3種類の解釈がありますが、前後の文脈からどの意味なのか判断するといいでしょう。
「must」を疑問形にする場合には「〜しなければいけませんか?」という質問になり、「Must + 主語 + 動詞の原形」という語順になります。疑問文の作り方については、他の一般動詞とあわせて以下の関連記事でも確認してみましょう。
Must we ignore him? (私たちは彼を無視しなければいけませんか?)
Must I report to my boss? (私は上司に報告しなければなりませんか?)
また、間違えやすいポイントでは「must」で質問された側の答え方で、
というフレーズになります。Noの場合で単純に考えると「No, you mustn’t」ですが、「〜しなければならない」の否定が「〜してはいけない」より、「〜する必要がない」の表現がより自然ですので、「~don’t have to」で否定の返しをしましょう。
疑問形での返しでも登場した「have to」ですが、「must」とは似ているようで違うニュアンスになるため、状況によってそれぞれ使い分ける必要があります。
以下では否定文や過去形など様々なケースで、「must」と「have to」の正しい使い方をまとめました。
「must」と「have to」の肯定文はどちらも「〜しなければならない」という意味ですが、否定文ではニュアンスが大きく異なります。
You mustn’t go out today. (今日は外出してはいけません)
You don’t have to go out today. (今日は外出する必要はありません)
「絶対にしてはいけない!」と禁止する場合は「must」で、相手に選択肢を与えません。一方で「don’t have to」は「〜しなくてもいい」ので、相手の判断によっては言われたことを従わなくても問題ないですね。
「must」には過去形がないため、「〜しなければいけなかった」と過去の義務について言う場合には、「must + have + 過去分詞」で伝えます。
I must have bought a new laptop. (新しいノートPCを買わなければいけなかった)
また、「must」以外でも過去形で表現する方法として、「have to」の過去形である「had to」が使われます。
I had to throw away my old laptop. (古いノートPCを捨てなければなりませんでした)
時制について文法などよく分からない方は、中学英語で学習する過去形について見直してみるといいですね!
また、未来形では「〜だろう」と意味する助動詞の「will」がありますが、助動詞のルールとして一文で2つ以上セットで使うことができないため、「I will must~」との表現はできません。
そのため、未来形では代わりに「will have to~」で言うのが自然ですね。こちらも関連記事で、未来形の表現方法があるのでご参考くださいませ。
You will have to go on a business trip next week. (あなたは来週、出張に行かなければいけません)
時制によって「must」と「have to」を使い分ければ、より自然な英会話ができますね。さらに、ニュアンスなどの違いをおさえておくために、mustとhave toとshouldの違いもチェックするといいでしょう。
「must」は助動詞として「〜するべき」や「〜に違いなど」の意味がありますが、その他にも日常英会話で使える用法がありますので、以下でまとめました。
日本語でもたまに聞く「それはマストですね」というカタカナ英語っぽい表現ですが、英語でも「a must」で名詞として使うことができます。
This cat is a must to make me happy. (その猫は私を幸せにするためには不可欠です)
Drinking beer everyday is a must. (ビールを毎日飲むことは必須です)
必要なもの・不可欠なものという意味がある「a must」について、上の例文ではto不定詞の組み合わせで表現しました。こちらも重要な文法ですので、to不定詞で使える3種類の用法もチェックしておきましょう。
それと同じような表現で、「must」と動詞をセットにすることで「〜するべき〇〇」とは「必要な○○」と言うこともできます。
It’s a must- eat pancake. (これが食べるべきパンケーキです)
I didn’t buy a must-use vacuum cleaner.(使うべき掃除機を買わなかった)
「must」の使い方について一通りご紹介しましたが、「絶対に〜するべき!」と強い口調で伝える表現なので、どんな場面でも使えるわけではないですね。
より自然な英会話ができるようにするためには、単純な意味だけでなく丁寧に伝えるニュアンスも感じ取っておくといいですね。「義務」に関連する文法では命令文や依頼もあるので以下ページもぜひお読みください!
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