現在形と現在進行形の使い分けについてご存じでしょうか?
現在進行形は「今まさに進行中のこと」、現在形は・・・あれ?なんだっけ。
現在形は時制の1つで、最初に習うはずの文法です。しかし現在形と現在進行形の違いを明確に説明できる方は意外と少ないです。そのため、現在形と現在進行形の使い分けができるだけでも英会話のレベルアップに役立てるはずです。
この記事では以下の3つに関して詳しく解説してきます。
現在形は現在起きていることというより、習慣的な出来事などで使うケースが一般的です。正しい用法を覚えておけば、外国人との英語のコミュニケーションも自然になれるとお約束します。ぜひ最後までご覧ください。
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現在形について、英文法的な基礎からご説明しますと動詞の種類である「be動詞」と「一般動詞」それぞれの原形が現在形に該当します。
be動詞については、現在形の種類は「am」と「are」と「is」の3種類があります。また、be動詞の「be」が原形となりますが、一人称、二人称、三人称のいずれか、または単数形か複数形かによって使い分けがされますね。
一人称の例: I am(I’m)busy today.(私は今日、忙しいです)
二人称の例:You are tired.(あなたは疲れています)
三人称の例:He is a high school student.(彼は高校生です)
上記の例は全て単数(主語は一人・または一つ)ですが、複数形の場合には「We are friends.」など、「are」が使われることが一般的です。
現在形 | 過去形 | 過去分詞 |
---|---|---|
am | was | been |
is | were | |
are |
また、be動詞の現在形と過去形・過去分詞の変化についても表でまとめました。過去形の場合、「was」と「were」の2種類となります。
また、一般動詞の現在形はいわゆる動詞原形で、過去形(edなどの語尾変化)や進行形(ing形)などの変化がない形となります。
I live in Tokyo.(私は東京にいます)
I eat bread in the morning.(私は朝にパンを食べます)
ただ、一般動詞の現在形でも主語が三人称単数(私でもあなたでもない主語)の場合には、語尾に「s」や「es」がつく変化があります。三人称単数(三単現)の解説ページでも解説しております。
He walks in the museum.(彼は美術館を歩きます)
This music makes everyone happy.(この音楽はみんなを幸せにします)
上記の例文でもご紹介していますが、一般的には「〜する・食べる・読む」のような日常的な動作を表現する時に現在形を使います。
また、「~している・食べている・読んでいる」のように、今まさにおこなっている動作を表現する時に現在進行形を使います。現在形と現在進行形の違いが英語学習の妨げになることがありますので、今回はこの違いについて詳しく解説していきます。
「本を読む」と「本を読んでいる」には、ニュアンスの違いがあることにお気づきでしょうか。現在形と現在進行形のニュアンスには明確な違いがあります。
では例文を用いながら説明していきます。
現在を含め、続けている習慣を表現することができます。日本語では「私は本を読みます」となります。
今起きている瞬間的な変化を表現することができます。日本語では「私は本を読んでいます」というニュアンスになります。
▷関連記事:進行形のニュアンス・使い方について解説!
現在形と現在進行形のニュアンスの違いについて、普段から区別できるように、見分けかたについて覚えておくといいでしょう。
また、過去形と過去進行形の違いは「過去進行形の意味を知るには過去形との違い・使い分けも大事!【文法・例文もチェック】」で解説しています。
現在形だから、今起きていることは現在形で表現できるのでは?といったイメージもしやすいかと思いますが、厳密に言うと今まさに行っている動作は進行形での表現となります。
例えば、「彼女は今、公園を走っている」ことを英語で伝える場合には、
She is running in the park.(現在の出来事・続いていること)
として、進行形で表現できます。対して、「彼女は毎朝、公園を走っている」と習慣であったり普遍的なことを言いたい場合には、以下英文のように現在形を使います。
She runs in the park every morning.(普段の習慣について)
ポイントとして、現在形は今起きていることではなく過去も現在も、そしてこれからの未来でも共通して言える動作や状態について、表現できるというのが本来の意味となります。
現在形と現在進行形の違いについて英文法的な観点でまとめると、以下の通りです。
現在形と現在進行形では形が違います。頭で理解するだけでなく、音読をして「音としても」違いを確認しましょう。会話で適切に使うコツです。
日本語では、どちらも「している」と表現することがあり、日本語をパッと見た感じでは判断がつかない場合があります。習慣なのか、今まさにしていることなのか、意味を確認することで現在形と現在進行形の使い分けを明確にすることができます。
進行形に関する知識は「イキイキ感と覚えると理解しやすい進行形を基礎から応用まで徹底解説」で詳しく解説しています。進行形は日常会話で頻出の文法表現です。
現在形が表すのは現在のことだけでなく、習慣的な意味を表現することをご説明しました。
過去や未来などの時勢に関係なく、普遍的なことといった意味から派生して、現在形には主に3種類の意味・使い分けができますので以下で確認しておきましょう。
過去から現在を含めて日常的にくり返し行っていることです。家から電車に乗って会社へ行く、朝ごはんを食べるなど、日常でくり返し行っているさまざまな動作について表すことができます。
例文は、日頃から私たちがくり返し行っている動作です。
不変の真理とは、いつの時代にも変わることのない自然現象や心理、通念を指します。
例文で具体的な内容をご説明していきます。
いつの時も変わることのない事柄は現在形で表します。
be動詞、have, know, want, need, like など、現在の心の感情や感覚が一定の期間保たれている状態を表します。現在を表す動詞と、状態を表す動詞は、役割が被っているものがあります。進行形にできない動詞を現在形で表します。
とてもよく使われる動詞が多いので、この機会に覚えておくことをおすすめします。幅広い表現ができる基本動詞にも該当する英単語でありますので、使えると英会話表現で便利ですね。
例文で具体的な内容を説明していきます。
✖ I’m liking chocolate
私は今この瞬間だけチョコレートを好きなわけではありません。また状態を表す動詞は、be動詞+ingの進行形にはできません。現在形で表します。
現在形の意味として、日々の習慣と普遍的なこと、状態や感情がメインの使い方ですが、ほかにも近い未来について表現することも可能です。
The plane leave Tokyo at 4 p.m.(その飛行機は午後4時に、東京から出発します)
The basketball season begins next week.(バスケットのシーズンは来週から始まります)
このように、近い未来で確定している予定については現在形での表現も自然に使えます。また、現在進行形でも確定した近い未来の表現ができて、「The plane is leaving Tokyo at 4 p.m.」で、未来形のような言い方となります。
現在形は習慣だけでなく、とても豊かな表現力を持っています。そのため日常生活で使う場面やシーンも多く、具体的に以下で使えるフレーズなどをご紹介します。
自己紹介で使われるフレーズの多くは、「習慣的に続いていること」について現在形で説明ができます。例文で見てみましょう。
例) I live in Tokyo.
「私は(継続的に)東京に住んでいる」ことが伝えられます。
心理的な状態(思考や感情)は現在形で表されます。心理的な状態を表す動詞は現在進行形にできません。心理的な状態を表す動詞とその例文を見てみましょう。
心の動きは現在形を用いることで、心理的な状態が表現できます。続いて、心理的な動作を例文で見てみましょう。
例文
心のなかで決心することは現在形で表します。
これまでご紹介してきました現在形の例文では通常の文章(肯定文)でしたが、英語では否定表現や相手へ質問をする疑問文などもあります。
基本的な英文法となりますが、参考までに否定文と疑問文での現在形表現もチェックしておくといいですね。
現在形の否定文では、be動詞が特に利用されています。英語の語順では、be動詞の後に「not」を置くことが基本的なルールです。会話では「aren’t」や「isn’t」など、短縮形で使われる傾向にあります。
I’m not in Osaka. (私は大阪にいません)
He isn’t busy. (彼は忙しくありません)
また、一般動詞の否定文では、動詞原形の前に「do not」または「does not」と入れます。こちらも「don’t」や「doesn’t」と短縮形で使われることが多いですね。
I don’t use a pen. (私はペンを使いません)
She doesn’t cook. (彼女は料理をしません)
三人称単数の場合、動詞に「s」や「es」が付くように否定形でも「do not」が「does not」といった変化がありますので、間違えないようにしておきましょう。
現在形での疑問文も同様に、be動詞と一般動詞で分けてご説明いたします。
be動詞の場合には、「be動詞 + 主語」の語順で表現します。主語とbe動詞が逆になりますね。
Are you tired?(疲れていませんか?)
Is this your book?(これはあなたの本ですか?)
一般動詞の場合も同様に、否定文で使っていた「do」や「does」が主語より前に来ます。こちらも三人称単数の場合、「Does he~?」などの言い方になりますので、覚えておきましょう。
Does he go home?(彼は家に帰りますか?)
Does your sister drink coffee?(あなたの妹はコーヒーを飲みますか?)
また、英語の疑問文では疑問詞を使った表現が便利ですので、以下の関連記事もあわせてお読みください!
現在形とは、習慣・心の状態や動作、不変の真理などを表すことを学びました。現在形の感覚を持ったうえで会話していくと、さらに相手の言いたいことや自分の伝えたいニュアンスが明確になっていきます。
すでに持っている知識を自分の伝えたい内容にして発話を練習することで、頭の中だけにあった知識が英会話の体験へと変換され、使える英語も自然と増えていきます。
また、中学生の時に習っていた時制の内容をおさらいすることで、英会話のレベルを格段に高めることができます。日本語でも同様、会話のやり取りで大事になるのが時制です。時制を使いこなせるようになると、相手が理解しやすい英語を話せるようになります。
今回は現在形をメインに、現在進行形との違いなどを解説しましたが、過去形や未来形、または完了形なども使えるようになれば、より正確な表現ができますね。詳しくは英語を上達させるための12種類の時制攻略法を、あわせてご参考ください。
自分を表現するための英語のコミュニケーションをぜひ、「楽しむこと」を重点に取り組んでいただけると幸いです。
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