進行形についてもう一度学びたい。
あなたは中学英文法から英語を学び直そうとお考えではないでしょうか。ただ、進行形という時制への理解でつまづくこともあるでしょう。英語には時制が全部で12種類ありますが、その中の一つである進行形は重要な単元ですね。
進行形では、〜ingを使って「〜している」というニュアンスを表現する英文法です。簡単そうに見える進行形ではありますが、実は正確に使いこなせている人は少ないのです。英会話レッスンを指導していても、多くの生徒が現在形と進行形の使い方を間違えてしまう傾向があります。
間違えてしまう原因は、日本語に頼りすぎてしまっているからということもあるでしょう。ネイティブが進行形を使うとき「イキイキ感」や「躍動感」といったイメージを思い浮かべて会話で使います。皆さんもこのイメージを持って進行形について学び直せば、英会話で間違えることなく進行形を使うことができます。
今回のテーマは、よく誤解されやすい時制の一つ、進行形です。ぜひ最後までご覧ください。
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進行形とは、行動や現象が進行中または継続中であることを表現します。日本語訳では「〜している」または「〜している状態」と訳します。
進行形の例文
では、進行形の基礎について解説します。
進行形の作り方は以下の通りです。
be動詞+〜ing(一般動詞にingをくっつける)
現在形から進行形に変化させる場合
進行形を作る場合はBe動詞を使います。主語に合ったBe動詞を使いましょう。be動詞の後ろには一般動詞にingをつけます。これが進行形を作るための基礎です。
進行形を作るためにはbe動詞と一般動詞の知識を理解していることが必要です。be動詞の種類や使い方は「英文法の基礎を復習!be動詞はイコールと考えると簡単になる」で、一般動詞に関しては「英文法を1から学ぶ|一般動詞の基礎~注意すべきポイントを完全網羅」で詳しく解説しています。進行形を作る際に必要な知識ですので、必ず確認しておいてくださいね。
進行形でも時制によって3種類に分類され、現在進行形と過去進行形、未来進行形があります。各種類の特徴や使い分けについて以下でもご紹介していますが、全体的な説明では現在進行形をベースに解説したいと思います。
現在進行形では、「am」と「is」と「are」と3つのbe動詞があり、主語によってbe動詞の使い分けがされます。
▷関連記事:英語の三人称単数のルールについて詳しく
進行形はネイティブの会話で頻繁に使われます。「今まさに目の前で起こっていること」は全て進行形です。
Aloha English英会話でも、レッスン中に「進行形と現在形の使い方がわかりづらい」と質問をいただくことも多いので、現在形と進行形の違いについても解説していきます。
ではまずは進行形の役割についてです。
進行形は「まさに〜しているところです」「まさに〜している状態です」と訳します。会話で使う場合は語尾に「now」を入れると進行形らしさがでます。
進行形は躍動感やイキイキ感を表す文法表現です。今まさにやっていることや継続していることを、進行形で表すことができます。
進行形は今この瞬間している行動
今まさにしていることは全て進行形で表すことができます。
英語を学習している初心者にありがちな勘違いが「現在形」と「進行形」の使い分けです。進行形を会話で使う場合は「現在形」の役割にも着目しましょう。
現在形とは、「いつもそう」ということを述べる文のこと。つまり習慣的におこっていることは現在形。今まさにおこなっていることは進行形で表します。現在形と進行形を使い分ける際は「いつも」という言葉を補ってあげると、進行形と見分けがつきます。一方で進行形は「今まさに」という言葉を付け加えてみてください。
現在形の例
「私は(いつも)英語を勉強します」
⇨I study English.
「私は(いつも)コーヒーを飲みます」
⇨I drink coffee.
進行形の例
「私は(今まさに)英語を勉強しています」
⇨I am studying English.
「私は(今まさに)コーヒーを飲んでいます」
⇨I am drinking coffee.
現在形に関する詳しい説明は「中学英語をやり直し!!大人向け講座〜今さら聞けない現在形〜Aloha English英会話」でしております。こちらの記事もぜひ参考にしてみてください。
進行形を会話で使うためにも、肯定文・否定文・疑問文への変化の方法について復習しましょう。変化のやり方は「be動詞」の方法と同じ仕組みです。be動詞と並行して学習すると効率的ですね。
参考:英文法の基礎を復習!Be動詞はイコールと考えると簡単になる
肯定文とは普通の文のことです。「−は〜する」といった、単なる事実を伝える形です。進行形を使う場合は補足として「今まさに」をつけてあげると会話でも使えるようになります。
①主語+②be動詞+③一般動詞にing+④目的語
*目的語がない場合もあります
会話ですぐに使える便利な例文10選
否定文では、「〜していない」という否定のニュアンスが入ります。be動詞のすぐ後ろにnotを入れてあげましょう。
①主語+②be動詞+③not+④一般動詞にing+⑤目的語
*目的語がない場合もあります
会話ですぐに使える便利な例文10選
疑問文を作る際のポイントはBe動詞を文頭に移動させることです。文の後ろには「?マーク」を置くことを忘れずに。発音する際は語尾のイントネーションをあげることがポイントです。
①be動詞+②主語+③一般動詞にing+④目的語〜?
参考:英語のイントネーション(抑揚)とリズムで誰でもネイティブ発音
会話ですぐに使える便利な例文10選
主語が「私は」の文を疑問文にする場合の注意点。疑問文は相手に聞くので「私(の)」を「あなた(の)」に変えましょう。
肯定文や否定文・疑問文について全て現在形で表現しましたが、過去のある地点で「まさに」起きていたことを伝える際には過去進行形での言い方となります。
①主語+②be動詞の過去形+③一般動詞にing+④目的語
肯定文だと過去形でも基本的な語順は同じですが、be動詞が変化します。
He was walking in the park yesterday.(彼は昨日、公園を歩いていました)
Students were studying in the classroom at that time.(生徒たちはその時、教室で勉強をしていました)
昨日や先週など、とあるか過去の一点において続いている動作・未完了である状態について過去進行形での表現が自然となります。
Was he having lunch when you met him? (彼と会った時、彼は昼食を食べていましたか?)
I was not singing a song.(私は歌を歌っていませんでした)
疑問文・否定文の形も、現在形と基本同じでbe動詞だけが変化するパターンですね。
進行形について、be動詞 + ~ing形の文型でこれまで解説してきましたが、動詞についてing形にする場合、いくつか決まったパターンでの語形変化をしますので以下でまとめました。
多くの動詞ではそのままの形(原形)にingを語尾につけるだけで問題ないですが、違う変化もございます。
多くの動詞では、語尾にingをつける変化となります。以下の動詞などが該当しますね。
動詞で「e」で終わる動詞は基本的に、「e」をとってからingをつける変化となります。
ただ、基本的にということなので「e」が語尾になる動詞でも例外として「e」をそのまま残すケースもありますね。
このような例外的な語形変化については明確な理由がない場合もありますので、深く考えず形で覚えておくのが無難でしょう。
それと、短母音+子音で終わる動詞については、最後の一文字(子音)を重ねてingをつける変化となります。
短母音は短く発音する母音(a/i/u/e/o)のことで、以下の動詞が該当します。
それぞれの語形変化のルール・決まりを理解しておくと、あまり使ったことのない動詞でもスムーズに進行形でライティングできますので、参考までに覚えておくと便利です!
進行形の基礎についておさらいをしましたが、ネイティブも同じように進行形を英文法のルールに沿って日常会話で使っているのでしょうか?
もちろんネイティブは進行形のルールは知っています。しかしルールよりも、「感覚」で進行形を使いこなしています。その感覚がイキイキ感や躍動感です。ネイティブの感覚がわかれば、英語をさらに自由自在に使いこなせるようになります。
イキイキ感や躍動感とは、動きがよく分かるような様子や雰囲気を指します。静止した情景ではなく、何かが動いている情景を思い浮かべています。〜ingがつくときは、何か動いている又は何かの途中であるというニュアンスになります。
ネイティブは〜ingを使うときは「途中」ということをイメージし、頭の中では《躍動感》や《イキイキ感》というような情景を思い浮かべています。
進行形は《be動詞+〜ing》という文法ルールがあります。進行形ではbe動詞が使われます。be動詞はイコールを表す文法です。このイコールというbe動詞の特性が進行形でも役に立ちます。
ingはイキイキとした躍動感で途中を表すこと、be動詞はイコール関係を表すこと。これらの2点を踏まえて以下の例文を見てみましょう。
①I am reading an article.
「私 = 記事を読んでいる(途中)」
⇨「記事を読んでいるところです」
② My friends are eating lunch.
「友人たち = お昼ご飯を食べている(途中)」
⇨「友人たちは昼食中です」
③The dog is sleeping.
「その犬 = 眠っている(途中)」
⇨「その犬は眠っています」
ネイティブの感覚でないとわかりづらい進行形の例文を3つご紹介します。教科書で解説をみた方も多いかと思います。私はネイティブの感覚を知るまでは、暗記で覚えていました。皆さんはいかがでしょうか。
The car is stopping.
従来の訳し方:「その車は止まっている」
ネイティブの感覚:「その車は止まろうとしている」
進行形をネイティブの感覚で理解するためのポイント
~ingは『途中』なので、例文の車はまだ止まりきっておらず、「止まろうとしている」だけ。「be動詞+~ing=〜している」という考え方でいくと「その車は止まっている」という間違った日本語訳に・・。文法の公式に頼ると、間違いの元になることもあります。
The bird is dying.
従来の訳し方:「その鳥は死んでいる」
ネイティブの感覚:「その鳥は死にかけている」
進行形をネイティブの感覚で理解するためのポイント
『途中』ということをイメージできれば、まだ死んでおらず「死にかけている」と理解できます。文法通りに訳すと「もう死んでいる」と意味で理解しかねないですね。
He is visiting Osaka tomorrow.
従来の訳し方:「彼は明日大阪を訪れているところです。(?)」
ネイティブの感覚:「彼は明日大阪を訪れる予定です。」
進行形をネイティブの感覚で理解するためのポイント
少し応用になりますが、~ingは『途中』を表す。つまり予定に向けて「準備をしている途中」ということも言えるのです。進行形は未来のことを表すことが稀にあります。文法のまま訳すると「明日のことなのに今訪れているってどういうこと?」という混乱を招くことにもります。
ネイティブは毎回正しい文法を使って会話をしている、と思ったら大間違い。ネイティブも文法は間違えます。日本人にとって日本語の文法って難しいですよね。文法通りに英語を考えてしまうと、ネイティブと話したときに「え、なんか文法の教科書通りじゃない・・」なんて混乱してしまいます。
文法にとらわれず、自由に感覚で英語を使うことも大切なことです。だからと言って文法は必要ない、というわけではありません。基礎を学んだら、ネイティブの英文法に対する感覚も取り入れることが重要です。
英会話を教えていて、生徒がよく使い分けを間違えてしまう文法についてご紹介します。進行形を完璧に使いこなすためにも、使い分けができるようになりましょう。
紛らわしい5つの英文法
では詳しく解説していきます。
生徒がよく間違えてしまうポイントは、「〜している」を全て進行形で表現してしまうこと。英語には進行形にできる動詞とできない動詞があります。進行形は『途中』なので、『〜の途中」と訳して不自然なものは進行形にはできないと覚えましょう。
①バスケ部に入っています(バスケ部に入っている途中です(?))
I’m belonging to the basketball club.×
→I belong to the basketball club.
②彼は私のこと知っているよ(彼は私のこと知っている途中だよ(?))
He is knowing me.×
→ He knows me.
③彼女は君のこと愛していないよ(彼女は君のこと愛している途中じゃないよ(?))
She is not loving you.×
→ She doesn’t love you.
④弟は毎週空手をやっているよ(弟は毎週空手をやっている途中だよ(?))
My brother is doing karate every week.×
→ My brother does karate every week.
ポイント1: 「〜の途中」と訳したら不自然になる動詞は進行形にできません。従来は動作動詞は進行形にできますが、状態動詞は進行形にできません。このように文法用語でまとめられています。しかし「〜の途中」と考えるだけで、進行形にできない動詞を見分けることができます。
参考:英語の「動作動詞 / 状態動詞」の特徴や違い・見分け方をマスターしよう!
ポイント2: ~ingは『途中』というイメージを持っているので、やめたり再開したりを一瞬でできるという特性があります。逆に、現在形は「いつもそうなんです」というニュアンスがあり、やめたり再開したりすることはできません。
例文で確認
進行形を使って未来を表すことができます。進行形で未来を表すことができる仕組みも、また~ingは「途中」のイメージで説明が可能です。準備が途中まで進んでいる未来、を表現することができます。
①My boss is visiting Hokkaido next week on a business trip.
「上司は来週北海道に出張に行く予定です」
=出張に行くために書類の準備、荷物の準備などが進んでいるイメージ
②We are getting married next year.
「私たちは来年結婚します」
=来年の結婚に向けて式場の手配、招待状の準備などが進んでいるイメージ
③What are you doing this weekend?
「今週末は何するの?」
=週末にどんなことを予定していて、何をする準備が進んでいるのかを尋ねるイメージ
現在進行形で表す未来は、未来のことを話しているというより、「過程」に目を向けているイメージです。「来週北海道に行きます」「来年結婚します」と表現していますが、それに向けて「準備中」ということに重きを置いている時制ということをおさえておきましょう。
現在形と現在進行形がごっちゃになっていませんか。区別するポイントは、現在進行形は『途中』で現在形は『いつもそうなんです』ということです。
参考:中学英語をやり直し!!大人向け講座〜今さら聞けない現在形
① 東京に住んでいます
② 仕事中です
③ 父は銀行で働いています
*文脈によって両方正解です。習慣的に働いている場合は現在形。今まさに働いている場合は進行形。
④ 彼はジムに通っています
⑤ 彼女は自炊しています
⑥ 上司は電車に乗っています
⑦ 上司は電車通勤しています
上記の例文は全て語尾が「〜しています」のようになっています。現在形と現在進行形の区別が必要です。①③④⑤⑦は『いつもそうなんです』という内容なので現在形でいい、②⑥は今まさに起きている『途中』のことなので現在進行形で表現しています。
過去形と過去進行形も使い分けが難しいと悩むポイント。過去形とは「今は違うんだよ」と伝える表現です。「(今はしてないけど)〜した」ということだけを伝えるための時制です。過去進行形は、「その時まさに何をしていたのか」を伝える文です。
二つの違いは、話し手が何を意図しているかを見極めることが大切です。
過去進行形は接続詞のWhenと一緒に使うことが多いです。
現在進行形と受動態をを使い分けるときに間違えてしまうこともあるかと思います。ここでもう一度整理しましょう。
進行形は「途中」を表す一方で受動態は「完了」表します。
参考:中学英語をやり直し!!大人向け講座~受動態ってなんだっけ?
英語を理解する時に動詞の形に着目しましょう。ingがあれば「途中」のイメージ。過去分詞形であれば「完了」のイメージです。
現在進行形では近い未来のことを表現できると説明しましたが、英語の時制について全体的に把握されている方で「未来進行形も未来のことを表現できるけど、通常の未来形と何が違うのか?」と疑問に感じるかもしれません。
結論から言うと、未来形と未来進行形でそれほど大きなニュアンスの違いはありません。ただ、未来進行形の方がより自然なシーンがあったり、未来の出来事に対する確度(確かな度合い)によって使い分けができますので、参考までにご説明いたします。
英語の未来進行形では「主語 + will + be + ing形」で表現できます。通常の未来形でも、助動詞の「will」の後は動詞原形がくる文法ルールがありますので、進行形にしたい場合はbe動詞の原形「be」を置くことになります。
I will be arriving in Japan tomorrow morning.(明日の朝には日本に着いているでしょう)
Will you be going to Osaka for vacation?(休暇中は大阪へ行きますでしょうか?)
基本的な意味としては、明日など未来の地点において進行・継続している動作や、近い未来の予定などを未来進行形で言えます。
たとえば、「3時に打ち合わせがあります」と未来形・未来進行形で言う場合には、以下の通りとなります。
I will have a meeting at 3 pm.(未来形での未来表現)
I will be having a meeting at 3 pm.(未来進行形での未来表現)
この二つの違いとしては、未来進行形の方がより強い未来(実際に起こり得る可能性が高い・または起きて欲しいといった意思表示)があり、イメージ図でも説明いたしました。
【未来進行形の表現ポイント】
進行形ではイキイキ感、躍動感があるとご説明しましたように、未来進行形では感情や意志がより強く込められます。そのため、より現実味のある出来事や、とある未来ての一地点で具体的なイメージ・行動を思い描いている場合に未来進行形の表現がフィットします。
また、未来進行形では丁寧な表現・フォーマルなシーンでもよく利用されており、日常英会話のほかアナウンスでも表現されます。
I am glad to know that you’ll be coming for dinner.(あなたがディナーに来られることを知って嬉しく思います)
We will be taking off in a few minute.(当機は数分後に離陸いたします)
We will be sending that bill.(その請求書をお送りさせていただきます)
ビジネスメールなどでも使えると、プロ感や大人が使う畏まった表現として伝えられますので、ぜひ活用してみるといいでしょう。
進行形について詳しく解説しました。
進行形の作り方と訳し方
be動詞+〜ing:「まさに〜している」
会話で進行形を使いこなすためにも、ネイティブの感覚やイメージを参考にすることも大切です。《躍動感》や《イキイキ感》といった感覚が大事。この記事では「途中」というニュアンスを使いながら解説しました。「途中」という感覚を持ちながら、進行形を会話で使うことが出ればもっと多彩な表現を使いこなせるようになります。
最後に進行形とよく混同してしまう紛らわしい文法や、未来形と使い分けができる未来進行形もご紹介いたしました。使い分けを例文を用いて解説しています。進行形は会話でよく出る文法です。何度もこの記事を読み直して、完全に使いこなせるようにしていただけますと幸いです!
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