英語のリーディング勉強法を知りたいという方の多くが、以下のようなお悩みを抱えています。
このような英語リーディングの壁に直面している場合、英語をより正確に早く読めるためのコツや対策が大事です。リーディングへの苦手意識がある方でも、正しい勉強法を実践すればスラスラ読めるようになります。
読む力がアップすれば、TOEICなど受験対策だけでなく海外のWebサイトや専門書からの情報収集も可能になります。ビジネススキルにおいて他者と差をつけるチャンスにもなりますので、本記事を参考にぜひリーディング学習に取り組んでみましょう。
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英語のリーディング学習を始める前に、知っておくべき情報を以下でまとめました。基本的なことでありますが、あまり意識していない方も多いのでおさえておきましょう。
英語の読解練習では黙読だけでなく、英語の聞き取り(リスニング)や発声練習(スピーキング)を通して対策するのが効果的です。
スラッシュリーディングなど以下でも詳しく解説していますが、音読をすることでリーディングのスキルが向上します。多読や速読にも対応できるようになり、英会話で必要な能力も身につけられます。
リーディングの勉強法を知りたい方は、ただ英文を読みたいだけでなく、英語でのメールやり取りやビジネスシーンの英会話など、コミュニケーションツールとしての英語を学びたいというケースもよくありますよね。そのため、リーディング=黙読ではなく、英語の聞き取りや発音練習も兼ねた学習という捉え方が良いでしょう。
初心者によくある間違いで、リーディングの翻訳を考える際に都度日本語の文章を確認することがあります。これは読解だけでなく英単語やフレーズなどの暗記にも共有することですが、日本語での理解に頼ると英語本来の意味やイメージができない恐れがあります。
また、英語を読んでから日本語への変換をすると読解スピードが上がりません。例えば、「I had coffee and pancakes this morning.」という英文を読んだ場合、「コーヒーとパンケーキ・朝・食べた」と日本語に置き換えてからイメージするのではなく、英語の文章そのままで内容を理解するのが望ましいです。
学校や受験で対策するリーディングでは、正確な日本語訳を意識しがちなので翻訳文を確認することが多いでしょう。ただ、英会話などコミュニケーションスキル・実践的な英語力を求めるのであれば、日本語訳に頼らない勉強がおすすめです。
英文を読むコツとして、重要なことは先に書かれている傾向を知っておくといいでしょう。具体的には以下のような「PREP(プレップ)法」で、結論ファーストでの表現が一般的となっています。
日本語では結論が後回しになりがちですが、英語表現ではまず言いたいこと・結論が先に来ます。
そのため、段落やセンテンス(文)を読む際には、先に来る情報をしっかりおさえておくことで文章全体が理解しやすくなるでしょう。段落の最初で重要な内容が来たら、その後に説明や具体例が入るという流れをイメージできると読解スピードが上がります。
英語のリーディングパターンでは、大きく分けて以下4種類の勉強法があります。それぞれ大事で、バランス良く実践することで上達しますので網羅しておきましょう。
多読は、より多くの英文・英語の情報をインプットする勉強法です。
英語が苦手な方にとって、長文読解の集中力が持たないと言った懸念点もあるかもしれませんが、多読を続けることで以下のような学習メリットがあります。
詳しくは以下で勉強法のポイントを解説していますが、多読はリーディングの土台・基礎体力をつける学習になるので欠かせないところですね。
精読は多読と対照的に、一文ずつ正確に・丁寧に読み込む勉強法となります。多読は分からない単語や文法があっても推測で乗り切れますが、精読は確実に理解することが求められます。
よりハイレベルな英文の理解力をつけるためにも、精読の勉強も大事となります。多読とあわせて実践することで、よりリーディングの質が上がるでしょう。
声に出して読む音読により、文章と発音のイメージを結び付ける学習効果が得られます。
リーディングはある程度できるのに、実際の英会話になるとリスニングやスピーキングが上手くいかないという方は、ぜひリーディングの勉強法に音読を取り入れてみてください。
声に出して読むことで、英語の語順通りに理解するクセも身に付きます。英文の構文・構造もイメージできるようになり、英語力の底上げにつながりますね。
また、英語のリーディング勉強法では速読も注目されるでしょう。TOEICの長文読解問題でスピードを上げたいといった目標や、膨大な量の契約書を英語で把握したいなど、資格やビジネスシーンなど様々な場面で速読が役立ちます。
シンプルに言うと、速読=英文を速く読むトレーニングではありますが、具体的な勉強法では上記で説明しました多読や音読が効果的となります。
速読により読解スピードの向上や、多読や音読学習の効率アップなどの相乗効果が期待できます。実用的なメリットだけでなく、リーディングスキルの基礎力が上がるといった手助けにもなるでしょう。
具体的なリーディング勉強法で、まずは多読について詳しく解説します。独学でもすぐ実践できる学習法では、スラッシュリーディングやサイトトランスレーションなどがありますね。
リーディング学習法でよく知られているスラッシュリーディングは、多読で効果的な対策となります。
具体的にはスクリプトを紙で用意して、意味のかたまりごとにどんどんスラッシュで区切っていきます。簡単な英文例もご紹介します。
長い文章でもスラッシュで細かく区切ると、簡単な英単語・フレーズとして理解できます。まずは、自分の読みやすい区切りや最低限の意味がわかる単位でスラッシュを入れて、語順通りに英語を理解しておくと、次第にスラッシュなしでもスラスラと順番通りに英文を読めるようになりますね。
スラッシュリーディングと似たような勉強法で、サイトトランスレーションもおすすめです。
サイトトランスレーションのやり方はスラッシュリーディングと同じく、意味のかたまりごとに区切って理解するリーディング方法となります。違いとしては、サイトトランスレーションは日本語訳までアウトプットする練習で、英語通訳者向けのトレーニングです。
スラッシュリーディングで理解が追いつかない場合、時間をかけてサイトトランスレーションで日本語訳まで確認するやり方がおすすめです。勉強の流れは以下のようなイメージですね。
スラッシュリーディングとサイトトランスレーションは、共通して英語の読み返りを防ぐことにあり、最初から最後までスムーズに読んで理解できることを目的とした練習です。
多読では大量の英文をリーディングすることになりますが、文章全体を大まかに理解するスキャニングの実践も効果的です。
スキャニングは特別な技能でなく、みなさんの普段の生活でも実践しているスキルです。例えばスマホでおすすめのイヤホンをGoogleやYahooで検索してブログ記事で調べる際、記事全ての文章を読み込もうとする人はほとんどいないですよね。
大抵の場合スクロールで全体を流し見して、イヤホンの料金や性能など特定のキーワードを探して、気になるポイントだけを読んで情報収集をするでしょう。
スキャキングも同様に、特定の単語やフレーズを探して期待している情報があるかなどを判断する手段となります。英文全てを読まなくても、要点だけおさえておきたい場合に有効ですね。
スキャニングと似たような言葉・方法で、スキミングも読むコツの一つです。クレジットカードから個人情報を盗み取るのもスキミングと呼ばれますが、本などをざっと読む「skim」という意味から来ています。
英文を一語一句丁寧に読むのではなくざっと読み通して、頻出する英単語や表現を理解した上でどのようなジャンルの情報かを推測すると、リーディングの理解度が上がるでしょう。
例えば、スキミングで「cat」や「animal」など動物関連の英単語を多く読み取れたり、「protection group」といった表現から、動物保護に関する情報であることが推測できます。どのような内容が書かれているか大枠を把握する際にスキミングがおすすめで、長文を読み始める際にはスキャニングやスキミングを活用することで効率アップになります。
多読では大量の英文をインプットすることが求められるため、文中に分からない英単語があってもすぐ調べようとせず、前後の内容から推測するようにします。
例として、「She got depressed because of this news.」という英文を読んだときに「depressed」という形容詞の意味がわからない場合でも、「this news」がネガティブなニュースだと文脈から読み取れば、「そのニュースのせいで彼女は落ち込んだ・意気消沈した」といったイメージを掴むことができますね。
ただ、あまりにも語彙力がないとリーディングが進まないため、最低限の英単語は覚えておくといいですね。ボキャブラリーに自信のない方は、関連記事より英単語の効果的な覚え方・暗記のコツを解説していますので、こちらもご参考ください。
続いて、精読でのリーディング勉強法を以下で詳しく解説しました。多読と異なり、大体の情報を理解することではなく100%の理解度まで突き詰めます。
精読は文章を飛ばすことなく、一文ずつ確実に読んで理解します。まずは読み進めて、単語や構文・意味など分からない部分が出てきたら都度マークするといいでしょう。
英文の理解にあたり、構造が複雑なケースもありますので文法が苦手な方は品詞を意識したマークがおすすめです。例えば、「I’m in charge of the sales department.」の一文について意味が分からない場合、各単語の種類を分解してみます。
I (主語S)/ am (述語V:be動詞)/ in charge(形容詞・補語Cの働き) / of(前置詞) / the sales department(名詞)
このように分解できて、英語の文型自体は第二文型(SVC)のシンプルな文章です。「in charge of」のフレーズが「〜を担当している」と分かれば翻訳は簡単で「私は営業部門を担当しています」との意味になります。
上記の例文みたく、構文や各単語の品詞を整理できれば、単語・フレーズごとの意味を調べることで理解ができます。逆を言えば、精読では構文・文法が基礎知識として大事になりますね。
文書全体の意味を理解できた段階で、再度英文を読んで確認します。黙読だけでなく音読で振り返ることで、語彙や構文がアウトプットで活かせる知識になるでしょう。
精読では分からない英単語をなくすことが重要ですが、英和辞典で確認するより英英辞典を使うとより勉強になります。
英語初心者からすると、英語の意味を英文で確認するのはちょっと難しい…と思うかもしれませんが、英英辞典による学習を続けることでより読解力が向上します。
などのメリットがありますので、ぜひ英英辞典を活用するといいでしょう。
英語のリーディング対策で、音読や速読の学習効果も確認してみましょう。英文を速く読むためには、英語の基礎知識が大事になるほか、多読のトレーキングが効果を発揮します。
黙読でのリーディング勉強では、英文の内容が分からない場合に後ろから読み返してしまうことがよくあります。初心者にとって、日本語と英語の構文が異なることで少し長い文章を読もうとすると….
There exists a gap between she and you.
→「she and you」(彼女と自分)→「between」(の間)→「a gap」(ギャップ)
といった具合に、日本語の語順で再度確認してしまうことで、読むスピードが遅くなってしまいますね。
対して、音読によって英語の語順に沿って通しでリーディングをしていくので、読み返しをすることなく続けられます。最初はゆっくりでもいいので、音読でのリーディングを実践してみるといいでしょう。
読み返りに関連して、英語の語順通りに内容を理解するためには文法や構文の勉強が必須となります。これは速読だけでなく、精読や多読でも同じことが言えますね。
文法の理解に自信のない方は、中学英語から復習をしてみてはいかがでしょうか。ゆっくり読んでもリーディングが難しい場合には、基礎固めから確実に対策しておきましょう。
速読を磨く上で、多読の勉強法でご紹介しましたスラッシュリーディングやサイトトランスレーションなどもおすすめです。
速読で必要な英語の構文知識を増やすためにも、主語や動詞、目的語、修飾語に構文を分解することで、スラッシュリーディングに慣れることができます。
また、音読との組み合わせでより英語のまま把握する力がつきますので、これまでご説明しました多読・精読・音読それぞれをバランス良く練習して読むスピードをあげてみましょう。
リーディングの独学では役立つ教材も欲しいところですが、初心者から上級者まで個人の英語レベルに適した無料教材やWebサイトを参考に取り組むといいでしょう。
サイトによってはレベルの高い英語表現が多く難解であるため、自分のリーディングレベルと同じくらい(または少し上のレベル)で学習をするといいですね。
初心者向けのリーディング学習は、子供向けの英語教材・サイトが役立ちます。
TIME for KIDSはインターネット上で読める記事を集めたサイトで、子供向けのオンライン新聞みたいなメディアです。有名な雑誌「TIME」の記事をネイティブの子供でも読めるように、分かりやすく掲載されています。
シンプルな英語表現で記載されていますので、英語初心者でも比較的リーディングがしやすいですね。また、トピックも豊富なので様々なジャンルの情報収集にも慣れるきっかけとなります。
News in Levelsも初心者のリーディング学習で役立つサイトです。海外の記事をまとめたメディアで、レベル1~3の英文レベルで分けて読むことができます。
まずはレベル1で記事を読んでみて、ある程度理解できたらレベル2のリーディングにチャレンジできるなど独学に適した教材となっております。
2分で読めるやさしい英語ニュースは、日本人の通訳翻訳のプロが運営しているサイトです。日本国内の時事を中心に、リーディングのほか動画でも紹介されておりリスニング対策にもなります。
記事内容が短くまとまっており、隙間時間での英語学習で使いやすくおすすめです。
▷参考:初心者向けの英語勉強法を詳しく解説!【英会話講師が教えるコツ】
中級者から上級者を目指すリーディング学習では、より幅広い話題・トピックをインプットすると効果的です。リーディングスキルの上達だけでなく、英会話で話すネタでも活用できるでしょう。
Buss Feedはエンタメ系のニュースをまとめているサイトで、日本語版もあるので知っている人は多いのではないでしょうか。
サイト内での言語設定を変更して、英語で読むことができます。世界各地で話題になっているニュース・社会現象などを知ることができるでしょう。
ABC Learn Englishは、海外のニュース記事を読めるほかYouTube動画でのリスニングもできます。
英語の内容は少し難しくなりますが、英語学習者向けのノウハウも学べるのでリーディングだけでなくリスニングなど総合的な英語対策で手助けとなるでしょう。
精読向けの英文読解について詳しく学びたい場合、「思考力をみがく 英文精読講義」という教材がおすすめです。「なんとなく」でなく「正確な」リーディングのスキルを磨く上で、参考になります。
英文法や英単語の知識はあるもののリーディングが苦手という方は、こちらの教材から精読のポイントを学んでみてはいかがでしょうか。
よりハイレベルなリーディング学習をしたい方は、専門的なジャンルや高度な英語表現を学べるサイト・教材がおすすめです。
Scienceは海外の科学技術に関する情報・ニュースを掲載しているサイトです。科学分野での専門的な用語が多数あるので、難易度の高い英文となります。
上級者向けのメディアですが、語彙力を高めるためのリーディング対策ができるほか、科学領域における知識が養われるメリットもありますね。
The Economistは国際政治や海外の経済情勢など、レベルの高い英語表現が使われています。英検1級レベルの単語も頻出するので、明らかに上級者向けの英語教材となるでしょう。
難しい内容ですが、ビジネス英語を習得したい方にとって有益な情報が多くあります。海外の経済や金融、歴史など幅広いトピックを学ぶことができますね。
上級者の英語教材・書籍では、「英語リーディングの極意」も評価が高いです。英検準1級〜1級レベルの長文を厳選しており、効果的な10つの読解原則を基に解説されています。
多読や精読の方法論が分かるほか、難しい英文の構造を読み解く手法が分かりやすくまとまっています。高いレベルのリーディングを学ぶにあたり、参考になるでしょう。
英語のリーディング対策を一通り解説しましたが、重要なポイントを最後にまとめました。
リーディングの独学ができるようになれば、リスニングやスピーキングなど英会話に必要な他のスキルも上達します。もちろん、リーディングの勉強法は読むことを目的としていますが、英語学習本来の目的である、英会話や英語でのコミュニケーションなど実用的な能力につなげられると、より有意義な英語学習となるでしょう。
リーディングが苦手な方は、英文を一度読んだ後に戻って日本語訳を考える傾向にあります。また、日本語のスクリプト・解説を読んで確認をする癖もあり、英語のまま理解する習慣がないのも課題ポイントです。
多読や音読を使って、英語の語順・構文通りに理解する練習を続けることでリーディングは上達します。日本語訳を考えたくなりますが、英語のままインプットする意識を持つことで読むスピードが向上するでしょう。
英語のまま理解する・語順通りに理解することについて繰り返し提案しましたが、これは英語脳の対策にもつながります。
英語脳は英会話の習得・バイリンガルといった目標にとって大事な要素で、英語をダイレクトに理解し、日本語を介さず文章の流れ通りに把握できる思考回路が備わっています。他人とのコミュニケーション・英会話のアウトプットなど、実践的な英語スキルを目的としている方はより重視するべきでしょう。
リーディングでも正しい勉強法を続ければ、英語脳が作れるようになります。英語脳について詳しく知りたい方は、英語脳の特徴と作り方の解説ページをご参考ください。
今回はリーディング中心の解説となりましたが、インプット対策でリスニングも勉強できたり、発音練習から表現対策までアウトプットも関連するなど、全体的な英語力を上げる学習になります。
「英語の聞き取りも改善したい」といった課題や「アウトプットではライティングも苦手」など他の技能において改善したい方は、独学での対策を推奨します。リーディングと同様に、リスニングやライティング、スピーキングの対策なども独学で上達する方法がありますので、以下記事からぜひ実践してみましょう。
▷リスニングの勉強法を徹底解説|英語の聞き取りは「音」の理解が重要
▷英語のライティング勉強法を知りたい方はこちら【参考書やコツは?】
インプットができるようになれば、英会話への積極性やコミュニケーションが取れることの楽しさなど実感できるはずです。リーディングの勉強自体は地道ですが、実用的なスキル・英会話力を手に入れるために欠かせないトレーニングなので、ぜひ続けてみてはいかがでしょうか。
Aloha English英会話の専門家が
英語学習のお悩みや目標をヒアリングし、
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担当者がじっくり日本語でお話をお伺いします。
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