VERSANT(ヴァーサント)は英語のスピーキング能力を測定するテストで、海外留学のほか就職・海外赴任などで英語力を示すスコアになります。
これからVERSANTを受ける予定のある方や、本格的に英語学習を始めたい方にとって、VERSANTのスコアアップ対策は重要です。TOEICや英語検定と同様に、VERSANTも出題の傾向は決まっていますので、事前にある程度対策できます。
こちらのポイントを中心に解説しますので、ぜひご参考ください!
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VERSANTの概要と特徴について、最初に説明します。VERSANTには以下の通り、3種類のテストがあります。
それぞれ問題形式は異なりますが、今回は一般的な形式であるVERSANTスピーキングテストの内容と対策を解説します。
VESANTスピーキングテストでは、人間でなくAIによる採点でスコアが決まります。スピーキングレベルを仮に人間側が判定すると、判定者によってスコアに差が生じるため信頼性が高く一貫した採点を目的にAIが使われています。
英語のスピーキング能力について、基本的な構文や語彙レベル・発音の流暢さなど総合的なスキルが問われます。そのため、外資系企業への転職や海外留学を目的にVERSANTを受験して、英語能力をアピールする活用ができるでしょう。
VERSANTはオンラインでの受験で、スマホアプリまたはパソコン(Webブラウザ)の利用が一般的です。流れとしては、出題内容の英語音声をリーティング、またはリスニングで確認してスピーキングで答えるのを繰り返します。申し込みをすれば、時間を問わずいつでも受験が可能です。
そのため、スピーキングテストという名目ですが、まずは英語のリスニングができないと正確な回答ができませんね。また、スピーキングのスキルでは以下のスコア配分により評価されます。
★VERSANTのスコア配分
試験時間や出題項目について、以下でまとめました。20分と短めですが問題数は多く、試験終了後にすぐスコアレポートが作成されるのが特徴です。
日本人のVERSANT平均スコアは38点で、CEFR(セファー)のレベル基準だとA2に該当します。平均点はどちらかと言えば低く、英語初心者の方にとってはB1(47〜57点)、B2(58〜68点)が目標となるでしょう。
英会話講師である私もVERSANTのサンプルテストを受けて確認してみましたが、なかなか難しいというのが本音ですね。ただ、各問題の傾向をしっかりおさえておけばスコアを上げられますので、以下で詳しく対策内容を紹介します!
VERSANTには6つのパートがあり、それぞれの内容や問題数、測定対象になる技能を以下表にまとめました。
VERSANTのパート | 内容 | 問題数 | 測定される技能 |
パートA | Reading (音読) |
8問 | 流暢さ・発音 |
パートB | Repeat (復唱) |
16問 | 文章構文・流暢さ・発音 |
パートC | Questions (質問) |
24問 | 語彙 |
パートD | Sentence Buildings (文の構築) |
10問 | 文章構文・流暢さ |
パートE | Story Retellings (話の要約) |
3問 | 文章構文・語彙・流暢さ・発音 |
パートF | Open Questions (自由回答) |
2問 | 文章構文・語彙・流暢さ・発音 |
各パートごとで問われるスピーキングのスキルや回答ポイントは異なりますので、一つずつ確認しておきましょう。また、各パートの対策・英語学習で役立つ独学方法も関連ページで紹介しています。
パートAのReadingは音読で、画面上に表示される英文を読む問題(全8問)となります。各センテンスの英文に対して、「Now read, sentence 2.」という音声に従って読みます。
流暢さと発音が問われる問題で、アクセントや音の変化を理解しておく必要があります。また、発音に気を取られて読むスピードが遅くなりがちですが、VERSANTでは発音(20%)より流暢さ(30%)の方がスコア配分が高いので、スムーズに読むことを意識した方が良いですね。
★音読のポイント
パートBのRepeatは、英語音声を聞いてリピートする問題(全16問)となります。パートAの音読に加えて、リスニング能力が問われます。また、聞き取った英文を再現するスキルで、文章構文も問われます。
英語音声は各問題につき一度しか流れないため、まずリスニングに集中することが大事ですね。また、後半の問題になるとより難易度が上がり英文が長くなります。
例えば問題文で「I’d like to purchase a ticket for the guided tour of the exhibition on ancient Egypt.(古代エジプト展示会のガイド付きチケットを購入したいです)」という英語音声が流れた場合、「for」や「on」などの細かい前置詞が聞き取れなくても、構文の知識があれば英文の大枠を理解して自分で正しい文章をアウトプットできます。
スピーキング=発音や流暢さというスキルを重視しがちですが、VERSANTでは構文力も問われますね。
パートCのQuestionsでは、質問の英語を聞き取り回答をする形式です。
各設問には明確な答えがあり、例として「how many minutes are in an hour?(1時間は何分ですか?)」という問題が出た場合「60 minutes(60分)」と答えるような回答になります。
質問は全部で24問あり、単語レベルで答えるのが基本ですので問題数は多いですが回答形式にに慣れるとある程度のスコアを獲得できます。二択形式の場合にはよく分からなくても、どちらかを回答すれば50%の確率で正解しますね。
パートDのSentence Buildingsは文の構築を試され、バラバラの順番で流れる英単語・英文を聞き取り、正しい語順に並び替えてスピーキングする問題となります。
全10問のうち前半は短い文章ですが、後半になると文量が増えるため暗記だけでは回答が難しくなります。そのため、丸暗記でなく文章全体の情報を把握する意識が大事になるでしょう。
英文法のほか、構文の勉強も対策の一つです。英語構文の効果的な学習方法も参考になるでしょう。
パートEではStory Retellingsの形式で全3問あり、5文ほどの短い話を聞いた上で、30秒の間に内容の説明・要約をします。
パートEと以下で説明するパートFは、文章構文・語彙・流暢さ・発音全てのスキルが評価される問題で、総合的なスピーキング能力が問われます。
などのポイントがあり、英語だけでなく話の要点を説明できる日本語の能力も求められます。
長文の要約が苦手な方は、スポット的な対策をおすすめします。詳しくはサマライジングによる英語表現対策のページで紹介しています。
最後のパートFはOpen Questionsで、全2問の自由回答形式となります。質問文が2回流れた後、40秒ほどの時間で自分の意見を英語で述べます。
出題される内容はディベートで取り上げられるような質問で、例えば「Do you like playing more in individual or in team sports? Please explain why.(個人とチームでのスポーツ、どちらで遊ぶのが好きですか? その理由も説明してください)」といった聞かれ方をします。
40秒は意外と短く、あまり長く説明すると回答途中で終わってしまいますので、簡潔にまとめるといいでしょう。
各パートの対策内容のほか、全体的な注意点や意識するべきことも確認しておきましょう。英会話スキルがある方でも、VERSANTのテストではあまりスコアが高くならない要因があります。
VERSANTはAI・機械による採点になるため、囁くような声やボソボソとした発音では採点の対象外となります。そのため、ハッキリとした発音で回答する意識が大事ですね。
また、オンラインでの受験方式になるため、雑音がマイクに入ってしまうと評価が下がる恐れもあります。静かな環境で受験するようにしましょう。
AIによる採点では言い直し=誤った回答と判断されてしまいます。
言葉の詰まりや無音(無回答)も減点対象になるため、仮に発音や単語を間違えた場合でも戻らず最後までスピーキングを続けた方がスコアが下がりにくくなります。
また、VERSANTのスコア配分において文書構文や流暢さのウェイトが大きいこともあり、多少の発音間違いを気にするよりスムーズにスピーキングができる点の方が評価されます。
TOEICや英検の対策と同様に、模擬試験やサンプル問題を繰り返し解くことでコツを掴めます。まずはどのようなスピード感・テンポで出題されるか、サンプル問題を試して確認するといいでしょう。
VERSANTの公式サイトよりサンプル問題を試せます。公式より過去問題集は公開されていませんが、模擬試験を公開しているYouTubeチャンネルもありますので、こちらも参考にしてみてはいかがでしょうか。
VERSANTのスコアを上げるための対策をまとめました。以下で紹介している英語学習では、VERSANTのほか英会話でも役立つトレーニングですのでぜひご参考ください。
VERSANTのスコアを上げるには、スピーキングよりも先にリスニング対策を重点的にするのがおすすめです。パートAを除く5つのパートでは問題を聞き取れないと回答できないため、リスニングスキルが必須です。
VERSANTのサンプル問題を試してみて、長文どころか短文のリスニングも怪しい…という方は英文法や構文など基本的な学習とあわせて、リスニングのトレーニングをしてみましょう。
リスニング・スピーキング対策で効果的なのがシャドーイングです。聞き取った英語の音声に対して少し遅れて発声する練習ですが、英語の発音を真似して再現することでリスニングと発音スキルが向上します。
詳しくは以下の関連ページで、シャドーイングのやり方を紹介しています。独学でも練習できますので、ぜひ試してみてください。
VERSANTでは発音・リスニングスキルのほか聞き取った英文を暗記することや、パートD以降で重要になる英文を作る・組み立てる力もポイントとなります。
英語のインプットとアウトプットを繰り返し練習することで、VERSANTのテストにも対応できます。サイトトランスレーションによる読解力の向上や、ジャーナリングでの表現練習など様々な学習方法がありますので、関連記事を参考に実践してみてはいかがでしょうか。
VERSANTのスピーキングテストは、自分の英語力を客観的に判断できる良い機会となります。
また、VERSANT以外でもより正確にスピーキングレベルを知りたい方や、英会話講師からアドバイスをもらいたい方はAloha English英会話の無料カウンセリングが役立ちます。
など個別のお悩みに対してAloha Englishでは個々にあわせたカリキュラムのご提案や、普段の学習に関するアドバイスもさせていただきます。気になる方は、お気軽にお問い合わせください!
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